AIにできることが、とても増えてきました。
いや、私たち人間は、AIなしではもう、快適な生活は望めません。都市型の生活者にとって、世界を「シロ」か「クロ」かで識別するデジタル化と、その恩恵としてのAIには、もう、かなうわけがないのです。
そして、世界から謎が消えていきます。
というのも、謎というものは「シロ」と「クロ」のはざまに生まれるものだからです。一瞬にして判別がつくものは、もう「謎」ではありません。
もし、未来が決まっているとしたら、そこに謎の入り込む余地はありません。デジタル化できるものは、すべて、AIが処理しまう。
そこに、謎はなかったのです。
ところが、ここで人間という不可思議な生き物の特徴が浮き上がってきます。そもそも、世界はシロと黒でできてはいません。
私たちが目にして生きている「リアルな世界」は、シロと黒の世界ではなかったのです。
しかし、便宜上、シロと黒に分かれるとして、たとえば数学でいえば「整数論」のようなもので、デジタル化して、別な世界をつくり、そこで実証したことを、りぁめな世界に、再びあてはめるということを、していく。すると、デジタル社会はAIで解けるので、AIの実証結果が、大いに役に立つ。
ところが、ここで問題となるのが、デジタル化するときに「情報をシロかクロかに区分けしてしまった」こと。
すなわち、似て非なるものなのです。
この似て非なるものという科んねんが、これから、とても重要になってきます。双子の兄弟は似て非なるもの。まったく別の人格です。きっと。
で、予言をひとつ。
これからは、アナログ世界が、非常に、非常に、非常に、珍重される時代。アナログ度が高ければ高いほど、自然も、人間も、芸術も、すべて一期一会のアナログなんですが、その度合いが、どんどん、アナログ情報をそぎ落としてデジタル化して、AI的に加工して、できた、サイバー社会。
そこでは、アナログ人間は、活きていられません。
では、どうしたらいいのか。もちろん、デジタルを捨てて自然に向かうことです。自然の豊かな色彩のなかで、生活することです。
その世界は、いつも謎でみちています。だから、解きたくなる。自分の力で。その一つが、謎解きクロスであってほしいと、私は心から願っています。