50年前

私と今の若者との相違点は、たくさんかる。なかでも大きいのが、50年前を知っているか、どうか、だと気が付いた。私の記憶の中には、確かに50年前の出来事が、こびりついている。

その頃の作品は、赤面ものではあるものの、残っている。それゆえ、未来をみる「幅」が、50年前を知らない若者と違っている。その良し悪しはあるものの、決定的な違いだ。

私が二十歳のとき、私は、その事実を知ってはいたが「実感」できなかった。そして、50年以上、生きてきた先輩たちの言葉を抹殺していたように思えている。

言葉というよりも、そもそも、50歳以上の人々の存在そのものが、二十歳の私には「年寄り」として抹殺されて、みえていた。私が観ていたのは、せいぜい四十代までの男女だった。

おそらく、今の若者たちも、似たようなものではないか。

そして私は今、大吉くじプロジェクトを普及させようとしているものの、「なしのつぶて」攻撃に遭って、少し焦っている。このまま、社会に埋もれてしまうのかもしれない。

だれも気づかないまま、十年後に、注目されるのかもしれない。

前は、それでも「いい」と思っていた。しかし、そんなことを言う余裕はない。それが、来年70歳を迎える私の実感。

私の50年前の時間が、あのころに貯めた人生の時間が、これから生きるかどうか。生きる前に、死んでしまうのか、どうか。いずれにせよ、私は、また画家になろうとしている。

2024年12月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : wpmaster

まだ終われない

毎日、想っています。まだ、終われない、と。

だから、誰に強要されるわけでもなく、ひたすら大吉くじを折り続けています。そこで発見したことの一つに、職人は、幸せなんだということです。

仕事でも、こつこつと何かを組み立てたり、作ったりするのは、本当に、幸せです。

私が、ときどき思い出す光景。

15年ほど前になりますか。いすみ鉄道に取材に行くと、あの有名な社長が事務室で、一所懸命に店頭販売の鉄道グッズを組み立てていたのです。

取材は、ここでいいですか?

社長が、手を動かしながら、取材に応じるというのです。こんな社長、あまりみたことがありませんが、とっても幸せそうな、大黒様のような笑顔でした。

これが、鳥塚さんの強みです。マスコミで経営革新の寵児とあがめられていた彼自身が、自分の思いついた企画で乗務員の貴重な時間を奪っては申し訳ないと、自分で1000個を組み立てる。

もちろん、自分の仕事に専念しているスタッフは、手伝おうともしません。それは、決して「冷たい」というのでばなく、企画を言い出して、成功させたい本人が組み立てる、そこがいい。

講演でも、よく、その話をさせていただきました。だって、長井フラワー線の社長も、自分で考えた企画を自分で発注し、イラストも描き、組み立てていたからです。

できる中小企業の社長には、例外なく、そんなようなことがあります。そして手作業をしているときに、みんな幸せそうな顔をしている。やらされ仕事ではないからです。

そんなことを思い出しながら、週末は、せっせと大吉くじを折り続けている私です。

もちろん、明日からは、しっかりコンサル系の仕事をします。どちらも、大切な仕事であり、楽しくて仕方ないから。

2024年12月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : wpmaster