エログロ禁止の謎解きクロス

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2003年に始まった深谷宿ミステリーツアーを源流に、地域活性化のための謎解きにおいては、「誰も死なないミステリー」です。そこで使うミステリーのストーリーは、中仙道を主軸とした深谷市の商店街をめぐる仕掛け。そのとき、たとえばラーメン屋さんで殺人事件が起きてしまったら、地域活性とはそぐわない可能性がでてきます。

ただ、ミステリーと「殺人事件」は不可分であり、謎解きも殺人事件の犯人当てが面白い。誰も死なないミステリーなんて、そもそもミステリーのジャンルに入らないのでは? 実際、私がパズル小説を書くと「ストーリーがつまらない。こんなのはミステリーでも何でもない」と、Amazonの書評でも批判する人が出てきます。

確かに常識としては、ミステリーは「ころころと殺人が起こるから、面白い」し、生首が転がっているから怖いけれどもぞくぞくするわけです。エロスがあるから、こんなにファン層が広がったともいえます。

そこで深谷宿ミステリーツアーでは、殺人の代わりに「暗号パズル問題」が必要になりました。ところが、深谷宿ミステリーツアーを始めたミステリー作家の伊井圭さん(故人)は、文章は上手で筆も速いのですが、「暗号パズル」を作成するのに、大変な苦労をされていました。

そこで私は、2008年から、地域活性化のためのミステリーツアー(ウォーク)を進めるにあたり、暗号パズルとして「謎解きクロス」という手法を確立し、2014年に商標登録をして、普及を進めることにしました。

またミステリーコンテンツとしては、家族連れで、街歩きを楽しむために、よくあるミステリーの「濡れ場」は禁止。ミステリーウォークに親子で参加しても、子どもたちだけで参加しても、誰も心配せずに謎解きが楽しめるように「物語はエロ禁止」としていました。

かくして、謎解きクロスを使って書かれるミステリーの「パズル小説」は、エログロ禁止となっていたのです。地域活性を進めるには、それで十分でした。「こんなのミステリーじゃない」「謎解きクロスはパズルでも謎解きでもない」と、新しいもの、イノベーションを受け入れられない堅いアタマの読者から罵倒されながらも、堂々と「ミステリー」の一つのジャンルとして、好評してきました。

ところが、最近、ちょっと楽しい動きがありました。私の敬愛する編集者から「少しエロの要素を入れ、問題を簡単にしたら、間違いなく読者が広がる」との建設的な指摘をいただきました。尊敬する名編集長の助言なので、私は従うことにしましたるその打ち合わせで決まったので、このネーミング。

「謎解きエロス」

謎解きクロスが、子どもから大人まで楽しめるパズル小説を生み出すなら、謎解きエロスは、ちょっと哲学的ではありますが、大人のための「ちょいエロ」のコンテンツとなるはずです。

ここでも商標登録しようかという話がでましたが、ひょっとすると「謎解きクロス」の仲間として「謎解きエロス」を解釈する可能性もあるので、ここはあえて、商標登録はせず、露出して、誰でも使えるようにしておきたいと思っています。

本日が、世界で初めて「謎解きエロス」が、パブリックな場に登場した記念日です。ニュースに、のせておきましょう。

2020年3月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : wpmaster