繰り返しになりますが、パズル小説®は謎解きクロス®をベースとしたクロスワードのような、実際はジグゾーパズルのような、問題の文章からキーワードをピックアップしてフレームに当てはめるという構造となっています。
そこで必要とされる能力、知力は「日本語の読み書きの基本」があり、「文脈をつかむ力」や「順番に考えていく根気」などが必要です。そして最後に、頭の中でキーワードを整理して当てはめる論理的な力が必要となります。
そして、それらの力を相対的にとらえると、「右脳」と「左脳」とをバランスよく活用することが求められています。文章を読むのが好きであるとともに、考えることが好きな人でなければ、謎解きクロスを解きたいとは思いません。
そう考えていくと、謎解きクロス®は、きっと脳トレにも活用できます。実際、2012年から謎解きクロス®を使ってミステリーウォークを展開してきましたが、高齢者のみなさんも、楽しんで解いてくれることがわかっています。
ただ、すべての人に向けてアプローチするタイプのツールではありません。パズル小説®もそうなんですが、「好きな人は大好き」でも「好きで、楽しみたい人は、そう多くはない」ということも、事実のようです。
ミステリー作家の有栖川有栖さんが、言ってました。ミステリーは、「10人中9人が認めなくても、1人がとっても好きという状況でいい。だから、みんなが読んで楽しめる作品ではなく、1割に向けて書く」ということになります。
クロスワードパズルも、全国民が楽しんでいるわけではありません。パズル小説®も、たぶん1割のファンのために展開されるはず。でも、そこには鉄道ファンもいるし、謎解きファンもいるし、イベント好きもいるでしょう。
そそれでいいというのが、私の原点です。