機は熟して、京都へ向かう

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日本初のパズル小説®作家の廣川州伸です。今、京都をテーマとしたエッセイを考えています。

ずっと、たぶん5年前から、京都を舞台としたパズル小説®を書いて、世に問いたいと思っていました。その時はもう、毎年5000万人が京都を訪れ、街はパニック状態にありました。

電車はもちろん、バスでの移動は困難を極めます。有名どころの寺院の入場は長蛇の列。中国語がとびかい、韓国語も、東南アジアの言葉もありました。欧米からこられたみなさんも、観光地としてのラッシュに驚いていました。

そんな京都を舞台に謎解きクロス®の長編バージョンをつくり、旅行代理店に協賛してもらって本にしようと、いくつか、お声がけしました。まあ、友人のツテなので門前払いとはなりませんでしたが、企画を聞いても、鼻で笑う感じ。

ビジネスとして、すでに成立している「京都観光」なので、改めて、何かプロモーションをする必要がなかったのです。15年前、横浜の元町に行き、プレゼンしたときにいわれた言葉を思い出しました。

「この街は、黙っていても人がくるからね。ミステリーウォークは、必要ない」

お金を払ってくれるなら、考えてもいいということでした。京都もまた、同じような存在だったのです。そのような地域は、日本中、たくさんありました。そこで私は「各駅停車」の商店街にお声掛けするようになったのです。

新幹線が停まる駅は、たとえば熱海とか、小田原とか、横浜。出番はありません。下田、伊東、喜多方、松本、須坂、下仁田……例外は上田でしたが、JRではなく「しなの鉄道」がお客様となりました。

しかし、ミステリーウォークの企画してから15年、実際にやり始めてから12年メになる2020年。ついに「機は熟した」と感じています。

新型コロナ禍と共生する世界を考えれば、三密を避け、パズル小説®を活用して地域の魅力をアピールすることが、どんだけ効果的か。いずれ、全国の地域プロデューサーのみなさんが、気づくと思っています。

京都でも、必ず、パズル小説®のニーズがでてきます。10年、早かったのです。沖縄も、屋台村も、みんな早すぎた。だから、スタンプラリーでいいや、なんて思われてしまったのでしょう。

今、三密を避けている時代なのに、わざわざ、スタンプだけを求めて、どこかに行くでしょうか。

じっくりと、パズル小説を配布し、読者が、自分のペースで「ヒント」を求めて「京都に行こう」と思ってくれる。そんな時代が近づいています。

2020年10月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : wpmaster