後悔して生きても、幸せを感じて生きても、そんな心とは無関係に、時は流れていく。
私のまわりでも、私の知らないところでも、なぜか時は流れていく。
その証拠に、久しぶりに会った友人が年をとっている。もちろん、私も老いてしまっている。
決して平等ではないのだろうが、それでもやはり、時は流れる。
そのことが、若いときには理不尽に思えた。しかし、甘かったな、と今では思う。
もっと、時間を大切に使えばよかった。でも、それは残り時間が見えてきたから、わかったこと。
過ぎてしまった70年間は、とりあえず忘れてしまおう。目の前の時間だけをみつめて生きよう。
だって、明日があるとは限らないから。また、ICUに入らないとみ限らないから。
ICUでは、正直な話、時は流れていなかった。だって目を覚ましたら30秒しかたっていなかった。
30秒を10000回、繰り返して、ようやく一日が過ぎていったから。
死にかけてから、「今を大切にする」のは、何とものんびりした話だが、仕方ない。
今日から、がんばる。生きている自分に感謝しながら、生きているみなさんに敬意を払いつつ。
