プロローグの謎-№2

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謎得クロスには、たくさんの「伝説」があります。

その一つが「プロローグが、いつも同じ」ことなんです。それでは芸がない?

もちろん、あえて、しています。いうなれば「ブランド」戦略の一環で。

今年の「のんびりイベント散歩」は、善かいに開示しました。そこで、去年の「西小山」では、どのような書き出しになっていたのか。

ご紹介しましょう。

プロローグ

 

ある晴れた日の昼下がり。

「大変だ! 池野所長、起きてください!」

という叫び声が上がった。

そこは東京の日本橋にある雑居ビルの一室。玄関には『探偵@ホームズ』という看板がかかっている、小さな事務所である。

もっとも探偵といっても、その事務所では、殺人などの凶悪事件や、夫婦ゲンカなどのややこしい出来事を調べることはしない。彼らの専門は文化や歴史、自然、人間の魅力が失われたという難事件を解決することだ。

「池野所長、起きてください!」

困った顔で、アルバイト探偵の大嶋君は、池野所長の身体をゆすり始めた。

「むにゅ、むにゅ。ああ、よく寝た」

所長が目覚めると、大嶋君はすかさずたたみかけた。うっかりしていると、また寝てしまいそうだ。

「早く起きてください。いま、電話がありました」

「電話? 誰から」

「西小山六人衆の一人、川崎さんです」

西小山六人衆というのは、西小山ミステリーツアーを通して街を元気にしようという志に燃えている人たちで加藤雅明、川崎義雄、佐野誠一、先崎弘健、堀内義雄、吉田洋造という豪華メンバー。彼らは『とくらく』という東急電鉄・沿線案内サイトに紹介されている。

「あれ? 川崎さんなら、確かブランド品の買い付けにイタリアに行っているのでは」

「はい。確かに国際電話でした。いまは、東南アジアに潜伏しているようです」

「せんぷく? 一体なぜ。川崎さん、悪いことをするような人には見えなかったが」

「あ、潜伏というのは言葉のアヤで」

「君の日本語は怪しいなぁ。それで電話はどこから」

「香港、シンガポール、インドネシアかな。川崎さんは気が短かくて、逆探知に失敗しました」

そのとき事務所にいた三毛猫がニャンと鳴いた。

(それって、きっと聞き忘れただけなんだニャン)

「ま、前置き【タテ1】はこれくらいにして。川崎さんの用事は何だったの」

「それが、解答@ルパンから挑戦状が送られてきたのでメールを見てほしいとだけ言って切れたんです」

「川崎さんのメール……どれどれ。これか。池野所長、お久しぶりです……。あ、これが挑戦状か」

 

※以下、謎は深まっていきます。

どんどん、紹介しますね。次回、お楽しみに!

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