中目黒でも大好評の謎解きクロス

2015年11月28日。
東急電鉄の中目黒駅にて「のんびりイベント散歩2015」の第6回目にあたる謎解きクロスによるミステリーウォークが開かれました。
第5回祐天寺は「のんびりイベント散歩」としては試練の雨天のなかで行われました。それにもかかわらず、地域の商店街のみなさんの手厚い支援とホスピタリティの下で、産業能率大学学生さんの探偵姿もあり、何と400名を超える参加を得ていました。
ちょっと心配もしていた天候ですが、28日の中目黒は、最後の秋晴れというくらいの、スカッとした快晴。子どもさんからお年寄り、そして今回は、さすがバリアフリーの街・中目黒。車いすで謎解きクロスにチャレンジし、無事、ゴールされた男性もおられました。
今回は、その男性にスポットをあててご報告します。

天気は最高。ですから、電動車椅子でも、街の移動は、気持ちいいはず。

まず、産業能率大学の女子学生がサポートして、駅ビルの中に誘導。エスカレーターではないので、ちょっと時間はかかりましたが、3階の、ヒントポイントのある店にたどり着きました。
ところが、謎解きクロスが、解けません。
「え? ここにひらがな? え?」
この謎解きクロスは、教え合っていいというルール。探偵さんは、ヒントを出します。最初のヒントで、謎がますます深まった参加者。
ところが、二番目のヒントが秀逸で、たまたま、合流した他の参加者からも「ああ、そのヒントはいいわねぇ」と拍手がわきました。

そんなこんなで、バリアフリーの街を、電動車いすで移動すること30分。
事件は、起きました。何と、電動車いすのシャフトを支えているボルトが取れて、車輪が外れてしまったのです。ふだんは、なかなか移動しない場所も、果敢に移動された結果かもしれません。

探偵から報告を受けた地元商店街のスタッフの3人が加わり、探偵とともに、電動車いすの通った軌跡をたどります。
私も、街で探しているシーンに遭遇。一緒にボルトを探し始めました。

実は、私は3年前の西小山ミステリーツアーで、ベビーカーで寝ている子どもを押してゴールしたお母さんから「靴の落し物はないですか」と聞かれ、探しに出た経験があります。ベビーカーの子どもの足には、片方の靴しかありません。どうも、想い出のつまった、大切なクツらしい。

学生さんたちは、「コースを回ってみたんですが、落ちていませんでした」と落胆していた。でも、「そこであきらめたら探偵@ホームズの名がすたる」と、ニコマ通りを探しました。学生さんは、路上を探しました。
でも、それでみつからないということは、「きっと、すでに誰かが拾って、路側のどこか目立つ場所に、ポンと老いてくれているかも」と考えて、路上ではなく路肩を探して歩くと「あった!」

ベビーカーを押すお母さん。まるで軌跡をみたような驚き。
「どうして、見つかったんですか」
「だって、ぼくがミステリーツアーの本を書いているのですから」
「え? この作者はあなた? 本当だ。この写真の人だ! 本当の探偵さんだったんですね!」
お母さんは、このことを、一生忘れないといってました。たかが、クツの一つなんですが、愛着のある遺失物がでてくるということは、奇跡の瞬間でもあったのです。

そんなことを想い出しながら、ボルトがみつかればいいなぁと思っていたら、橋の上で「あった!}の叫び声。見つかったのです。あわてて、電動車いすの持ち主のところに走って届けようとするスタッフと探偵を、おしとどめてパチリ。

みんな、ほっとした顔で写ってくれました。

(すみません。私、まだこのブログに写真をアップするスキルが身についていないので、こんなところで)

その後も、他にも紛失した部品がわかったり、いろいろな事件を乗り越えながら、最後の山場にたどりついたときのことです。

私は、ヒントポイントになってくれたイタリアン・レストラン(バール)のテラス席で、ランチのコースとグラスビールをいただきながら、ヒントの謎解きクロスを解く参加者の動きを眺めていました。
私の楽しみは、真昼間から、ヒントポイントの前に立って、謎解きクロスを解く人々の表情を眺めること。大人ができない問題を子どもが解き、子どもが解けない問題に大人が勝手にヒントを考えて「わかるかな?」と語っているなど、そこにはコミュニケーションドラマがあります。

そこに、探偵役の学生さん二人とともに、電動車いすの男性がやってきました。最初は、2通りのヒントがなければ解けなかった謎解きクロス5×5も、15問目となったいまは、ほぼ「秒殺」で「ら、だ!」と、笑顔が弾けます。

そうなんです。

中目黒商店街のまとめ役であるKさんが、こんなことを言ってくれました。

「先生の謎解きクロス。全国の商店街で、流行ると思いますよ。一問、解けると、次の問題を知りたくなる。だから、途中で、全体の17文字の答えがわかってしまっても、みなさん、次の問題が楽しみで、結局は、全部のコースを歩いてくれる。その点は、スタンプラリーと同じ効果がありますし、しかも、楽しい。達成感が、ハンパじゃないなぁ」

ありがとうございます。

12月5日。駒場東大前で、のんびりイベント散歩2015は、終了となります。謎解きに興味がある方はもちろん、地域活性化に感心があるみなさん。5年後、東京オリンピックの年には、全国の商店街のうちで100カ所以上、この謎解きクロス5×5によるミステリーウォークが行われています。きっと。

その原型となった、ブレイク前夜を演出してくれた「のんびりイベント散歩」なのですから、伝説として知るのではなく、5年後の伝説の始まったスタートとして、伝説を「体験」してはいかがでしょうか。

歴史は、みんさなの手で、つくられていくのですから。

のんびりイベント散歩の謎解きクロスが凄い!

謎解きファンのみなさん、こんにちは。

10月25日、東京の西小山および学芸大学からスタートした「のんびりイベント散歩」ですが、11月28日には中目黒、そして12月5には駒場東大前にて、いわゆる大団円を迎えることになります。

すでに5回行われ、参加者は推定3300名。このペースなら、5000名を超えるみなさんが、謎解きクロスによるミステリーウォークを楽しみ、謎解きクロスによるミステリー小冊子を解くことに。

既報のように11月7日には信州上田で、しなの鉄道さんによるミステリーウォークが行われ、11月8日には伊豆下田。これはもう、ブレイク前夜を通り過ぎているのかもしりません。

連休明けの明日は、3月に須坂市で行われる謎解きクロス&ミステリーウォークの企画打ち合わせ。さらに、本サイトを制作してくれている福田さんは、別件で大きなチャンスをゲットしようとしています。

そろそろ12月。来年のことを書きましょう。来年、謎解くクロスはどうなっているのか。

・ふっかちゃんを生んだ深谷宿ミステリーツアー。
・目黒七福人を生んだ目黒商連さんは「少なくとも5年は続けて」と、うれしい展開。引き続き、10000人規模のイベント参加者を実現します。
・都市型の謎解きクロス&ミステリーウォークでは、書店の有隣堂さんが、典型的な謎解きパターンを企画してくれるはず。
・しなの鉄道でも、NHK大河ドラマ「真田丸」で盛り上がる上田市を中心に、新たな展開を企画してくれます。
・東北はもとより、東日本では北海道も視野に入れています。
・そして来年、いよいよは西日本に進出することでしょう。
・残念ながら、来年は九州で謎解きというわけにはいきませんが、きっと再来年には、福岡と鹿児島、そして8年越しの沖縄もありかな。

以上の展開を支える、大きな動きが、実はあります。

それは、来年のお楽しみ。何よりも、「のんびりイベント散歩」の5000人規模の参加という事実が、これから

ゴールです。おつかれさまでした。

10カ所の謎解きを行って、ゴールです。既にたくさんの方がゴールされています。
みなさん、おつかれさまでした。
問題用紙配布は15時まで、ゴールの時間は16時までです。
天候は曇りですが薄日も差しています。気温は17度です。
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ぞくぞくとゴールです。
ゴールでは赤備えで身を整えた駅長がお迎えしています。
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しなの鉄道上田駅でお待ちしています。

おはようございます。信州上田謎解きクロス&ミステリーウォークがいよいよ開催です。上田駅周辺の天気はくもり、気温は12度です。
みなさんのご参加をお待ちしています。
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名探偵も準備万端!
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しなの鉄道上田駅長とパチリ!
みなさんの挑戦をお待ちしています。

都立大学&大岡山でミステリーウォーク

2015年10月31日。都立大学で、「のんびり散歩」が開かれました。
その翌日。
2015年11月1日。大岡山で、「のんびり散歩」が開かれました。

どちらも、とっても盛況で、これからの目黒区イベントの方向性を示唆する貴重な2日間となったのです。その様子は、写真でお店できるようになったら、わかりやすいのですが、それは申し越しお待ちください。
今回のブログでは、「都立大学」と「大岡山」と、私、廣川州伸との関係性についての謎解きを少々。

私は、1955年9月生まれなんですが、都立大学駅にある都立大に通っていました。
長男は、1984年9月生まれなんですが、大岡山駅にある東工大に通っていました。
ちなみに、私は、たった2回ではありますが、長男が通っていた東工大の大学院に招かれて、講義をしたことがあります。

ただ、それだけなんですが、歩きながら、考えていました。都立大に通っていたころの自分は、今の自分を、想像できていただろうか。

もちろん「否」です。

大岡山を歩きながら、考えていました。長男は、父がこうして大岡山でミステリーウォークをしているなんて、想像できただろうか、と。

未来というものは、どこにあるのでしょうか。

私たちは、明日何が起こるかという「謎」を前にして、いつもあれこれと思いを巡らせるわけですが、いつも、明日はやってきて、通り過ぎていきます。あの2011年3月11日ですら、前日には、何の予感もなく、ゆれているときにも、まさか津波がやってくるなどとは、つゆ知らず。本当に、想像力のない状態で、ゆれがおさまるのを待っていただけ。

私たちは、未来の出来事に、どこまで関与できるのでしょうか。

街歩きは、そんなことを考えさせる、イベントなんです。歩くことで、過去と未来が、記憶と夢が、つながるような気がします。

明日の夜は、上田です。

プロローグの謎-№2

謎得クロスには、たくさんの「伝説」があります。

その一つが「プロローグが、いつも同じ」ことなんです。それでは芸がない?

もちろん、あえて、しています。いうなれば「ブランド」戦略の一環で。

今年の「のんびりイベント散歩」は、善かいに開示しました。そこで、去年の「西小山」では、どのような書き出しになっていたのか。

ご紹介しましょう。

プロローグ

 

ある晴れた日の昼下がり。

「大変だ! 池野所長、起きてください!」

という叫び声が上がった。

そこは東京の日本橋にある雑居ビルの一室。玄関には『探偵@ホームズ』という看板がかかっている、小さな事務所である。

もっとも探偵といっても、その事務所では、殺人などの凶悪事件や、夫婦ゲンカなどのややこしい出来事を調べることはしない。彼らの専門は文化や歴史、自然、人間の魅力が失われたという難事件を解決することだ。

「池野所長、起きてください!」

困った顔で、アルバイト探偵の大嶋君は、池野所長の身体をゆすり始めた。

「むにゅ、むにゅ。ああ、よく寝た」

所長が目覚めると、大嶋君はすかさずたたみかけた。うっかりしていると、また寝てしまいそうだ。

「早く起きてください。いま、電話がありました」

「電話? 誰から」

「西小山六人衆の一人、川崎さんです」

西小山六人衆というのは、西小山ミステリーツアーを通して街を元気にしようという志に燃えている人たちで加藤雅明、川崎義雄、佐野誠一、先崎弘健、堀内義雄、吉田洋造という豪華メンバー。彼らは『とくらく』という東急電鉄・沿線案内サイトに紹介されている。

「あれ? 川崎さんなら、確かブランド品の買い付けにイタリアに行っているのでは」

「はい。確かに国際電話でした。いまは、東南アジアに潜伏しているようです」

「せんぷく? 一体なぜ。川崎さん、悪いことをするような人には見えなかったが」

「あ、潜伏というのは言葉のアヤで」

「君の日本語は怪しいなぁ。それで電話はどこから」

「香港、シンガポール、インドネシアかな。川崎さんは気が短かくて、逆探知に失敗しました」

そのとき事務所にいた三毛猫がニャンと鳴いた。

(それって、きっと聞き忘れただけなんだニャン)

「ま、前置き【タテ1】はこれくらいにして。川崎さんの用事は何だったの」

「それが、解答@ルパンから挑戦状が送られてきたのでメールを見てほしいとだけ言って切れたんです」

「川崎さんのメール……どれどれ。これか。池野所長、お久しぶりです……。あ、これが挑戦状か」

 

※以下、謎は深まっていきます。

どんどん、紹介しますね。次回、お楽しみに!