謎解きクロスファンのみなさま、こんにちは。
現在、謎解きクロスによる世界初のミステリー小説を2種類、企画進行中。あまり詳細に書くとネタバレの危険性もありますから、さくっと書かせていただきます。
その1 そして誰も死ななかった
もちろん、このタイトルは、あの不朽の名作「そして誰もいなくなった」からきています。このミステリー、誰も死なない。死なないけれども、はらはらドキドキ、謎解きをしながら、本格ミステリー小説の伝統にのっとった「探偵もの」のストーリーが展開します。
そして自慢は、ラストの大団円。考えられないくらい興奮する真犯人の追求が、読者の謎解きクロスの動きとともに、うきぼりになります。そこで明かされる「真実」は、これまで誰もみたことがなかった驚愕の展開。まさに謎解きクロスでなければ生まれなかった、最高のカタルシス。
その2 いつか京都で逢えるかな
このミステリーは、京都の六角堂の境内で出逢った二人が、互いの「御朱印帖」を交換してしまったことから「異次元」の世界に巻き込まれていく、純愛ミステリー。
二人は、どこかでもう一度、出逢わなければいけない。交換、できない。でも、互いのスマホの番号も知らないので、相手が「どこにいるのか」も、わかりません。ところが、そこに解答@ルパンを名乗るメールがやってきます。
「Aちゃん、B子に逢いたければ、ここに行きなさい」
そして、謎解きクロス7×7の問題(テキスト)が、スマホの画面に出てきます。六角堂から出発して、二人は、互いに自分の御朱印帖を取り戻すため、謎解きクロスを解きながら、京都の街を散策するのです。
Aちゃんは男性。B子は女性ですが、仲介にスマホの解答@ルパンが入っているので、直接的な会話は、すべて「Aちゃんと解答@ルパンのチャット的なやりとり」と「B子と解答@ルパンのチャット的やりとり」になっています。
「謎解きクロスの解答にたどりついたらその場所に移動し、そこで待て」
「謎解きクロスって、よく地域活性化のイベントでやっている謎解き?」
「よく知ってたね。それなら話が早いってもんだ」
「そこに行けば、ぼくの御朱印帖を間違ってもっていった少女に逢えるの」
「それは謎を解き、その場にいってみるまで、わからない」
「そんな。ちゃんと逢えるって保証してくれないかな」
「制限時間は30分。その時間をすぎれば、彼女は異次元に戻ってしまう」
「異次元……それはどこ?」
「おっと、おしゃべりがすぎたようだ。時間がないぞ。健闘をいのる」
直接、AちゃんとB子がコミュニケーションができればいいのですが、それではミステリーになりません。なぜ、解答@ルパンが介在しなければいけなかったのか。そもそも、解答@ルパンの目的は何なのか。なぜ、謎解きクロスを、次々と送り付けてくるのか。
AちゃんとB子は京都をさまよっていくわけですが、解答@ルパンは京都にいる必要はありません。お互いの動きをGPSでチェックしながら、東京にいて指示をだしているのかもしれません。
二人は、逢えるのか。ストーリーは、「Aちゃんと解答@ルパン」「B子と解答@ルパン」のパターンが繰り返されます。謎が謎をよび、謎解きクロスを解いているうちに、いつしか二人は、解答@ルパンの向こう側にいる「本当の相手」に、興味がわいてきます。
「ところで、Aちゃんて、どんな人」
「さっき見た通り、イケメンではないけれど心のまっすぐなヤツさ」
「まっすぐな心? いまどき、そんな若者なんていないわよ」
「そうかな。自分のことより、友達のことを考えてしまう、曲がれない男さ」
「へえ。Aちゃん、彼女いるの?」
「今までは、いなかった。これからできる。だから、彼女の名前はまだない」
「なに、それ。夏目漱石の、吾輩は猫である、名前はまだないって感じなの」
「おっと、またしゃべりすぎたようだ」
なんで、こんな会話(チャット)が進んでいるかというと、この会話の中にも
解答@ルパンは、謎解きクロスを解くための「ヒント」提示しているから。
そして、京都を舞台にしたミステリーは、いよいよ異次元の領域に向かう。
ああ、早く書きたい。
というわけで、みなさん、ご期待ください。