日本初のパズル小説®作家の廣川州伸です。
私たち人間は、その表現がふさわしくなければ、私たち作家は、ときとして、無謀な冒険を試み、ときとして意味不明の「成果物」を手にします。
ここに、一枚の写真があります。
朝、というか未明の、まだ暗い時間に、夢をみました。「どうして、こないのかなぁ。誰も、いないんだよ」と、Iさん。彼は、偉大な仕事をして、2010年5月22日に、黄泉の国に旅立っていました。
その3週間ほど前、彼はSHIRASEで演説をしていた。公の場に姿を現した、最後の時間。その後、電話をいただき、一つの頼まれごとを引き受け、5月22日を迎えました。
それから、約2年後。夢枕に立ったIさんは、「廣川さん、よかったら来てくれないか」と。私は、即刻、クルマに乗ってSHIRASEに向かいました。ちょうど、金環日食が始まるころに、船橋港に着きました。
それまで曇っていたので、金環日食は観られないと思っていましたが、スマホを構えていると、だんだん暗くなってきました。
私は、スマホで何枚か、パチリ、パチリとやり、明るくなってから画像を確認しました。その一枚が、この写真です。
この写真を、私は2021年秋に発刊予定の「そして誰も死ななかった」のカバーに使いたいと思い立ちました。
たくさん生きていると、不思議な出来事が、たまーに、あるものです。それが奇跡なのかひつぜんか、わかりませんが、人生は、とても面白いなぁと、感じる瞬間です。