いつも、いつも同じことをしている気がします。
1月2日は、書き初めと決めていて、いつも何か書いてきました。それだけではありません。なぜか廣川家では、1月2日の夜には牛肉のすき焼きと決まっていたのです。
もう50年も、その習慣に従ってきました。365日、魚を食べている私は、朝昼兼用で鯛めしを食したあと、とてもいい牛肉を1200グラム、家族四人で分けました。
「松阪牛な5万円だ」「銀座で食べたら、この肉でも10万円だな」などといいながら、がつがつ、食べます。最初の400グラムは、みんなさくっと食べました。次の400グラムも、いい感じでなくなったのですが、そこで長女が「肉づかれ」して、リタイア。いわく「だって、いつも魚ばかり食べているから」と。
最終的には、無事に1200キロの国産上牛肉がなくなり、私は夜の散歩に出ます。この夜歩く習慣も、廣川家の伝統なんですが、誰もついてきません。私は一人で、だいたい2時間ほど、夜の街をさまよいます。お酒を飲むわけでもなく、ただ、ふらりふらりと歩いていくのです。
地方都市に行くと、夜、飲んだあとで2時間ほど歩きます。これはお酒を飲めなかった15歳のころから続いている習慣。廣川家の伝統なのかは、ちょっとわかりません。私だけ、夜歩く習慣が身に付いてのかもしれないなぁ。
そして、書き初め。2日の夜から3日の朝まで、書き続けるようになったのは、いつ?
きっと、寝たくないのでしょう。昔は「だって、明日死ぬかもしれないのに、寝ているわけにはいかない」となるのですが、眠ることが、いったん死ぬことであり、少なくとも、死ぬ日のための予行演習なのだと気づいてからは、寝ることを楽しめるようになりました。
さあ、書きましょう。
今年は、謎解きクロスがブレイクするので、今から流行作家の練習をしているのでしょうか。いえいえ、練習だけなら、15歳から続けてきました。
いい小説が、この日は、かける気がするのも、いつもと同じです。くりかえしているうちに、本当の小説が書けるようになるといいのですが。
これから、また、書き続けます。