2018年9月13日のオープン以来、NHKおはゆう日本をはじめとするテレビ、「渋谷のラジオ」の番組、各種新聞雑誌の誌面で話題沸騰の「渋谷ストリーム」ですが、その2階、インフォメーションと、渋谷ヒカリエ11階ののどこか(秘密。でもわかりやすい)で、ミステリー小冊子が手に入ります。
ぜひ、チャレンジしてください!
T
2008年、赤坂サカスで生まれ、伊豆下田で第1回伊豆下田ミステリーツアーが実現。その後、西小山ミステリーツアーで東京都商店街活性化の優秀賞、喜多方の古代文字ミステリーウォークで観光庁旅カレ日本一となり、現在は深谷・下田・上田という渋沢栄一ラインで毎年実施されているミステリーウォーク。
その謎解きの中心は「誰も死なないエログロ禁止のミステリー」であり、廣川州伸が開発した『謎解きクロス』で支えられている。その謎解きクロスによるミステリーウォークが『渋谷謎解き街歩き』として、2018年9月21日から10月21日まで、行われます。ミステリー小冊子の配布場所は、9月13日オープンとして話題の『渋谷ストリーム』。ご期待ください。
こんなこと、ニュースにしていいのかな? とも思いますが、今は謎解きクロスの黎明期。何でもありという環境のなかで、だんだん、大きく成長していくのです。だから、ま、いいか。
昨年、(頼まれもしないのに)八戸に行って、全国屋台村協議会の中居会長と会い、9月には苫小牧で開かれた第14回総会で、謎解きクロスのプレゼンをさせていただきました。今年は、いよいよ、本格的に全国屋台村推進協議会をバックアップさせていただき、併せて、西日本のエコな屋台村の営業活動に入ろうと思います。
その皮切りとして、まず、作品ありきだと。そこで、不朽の名作「港町ブルース」をもじった「屋台村ブルース」という小説を、48ページという豪華バージョンで制作しようと思っています。
たぶん、3ヶ月くらいかかるでしょう。ご期待ください。
謎解きクロスの原作者・廣川州伸は、伊豆下田ミステリーウォーク2018(2008年以来の連続11回目)の開催ロケハンをかねて、9月28日11時頃にJR横浜駅を発射する「ロイヤルエクスプレス」に乗り込み、ワインを飲みながら謎解きクロスを楽しむミステリーイベントのロケハンをします。
しなの鉄道「ろくもん」も、伊豆急行「ロイヤルエクスプレス」も、いずれも天才デザイナー水戸岡鋭治先生のプロデュースした豪華な列車。その魅力を、さらに引き出すための仕掛けとしての謎解きクロスを模索します。
ちなみに、この私のドリームは、必ず、数年後には実現します。そのためのロケハン。本サイトで、新作問題を含めて告知します。お楽しみに!
2018年7月23日夜 西小山を愛するみなさんと、イタリアンレストランで、暑気払いのパーティーをします。その席で配布される謎解きクロス9×9を、公開いたします。
いずれ、このパーティーにおいて、ステキな出逢いがあり、謎解きクロスの展開が新たなフェーズに入った日として、歴史に残ることになります。
歴史に残ってから、回想するのでは、未来構造を研究している私としては、ちょっと、つまらない。なので、今の時点で、明日が重要な日になることを、宣言しておきます。
問題。
西小山で飲むかい? 2018年7月23日廣川州伸
失効ポイントを地域に寄贈できるステキなカードを創出したサイモンズの斉川さんを、初めて見たのは2010年の冬。赤坂見附の駅で、エスカレーターの左側に立っていた私の右側を、斎川さんは颯爽と昇っていった。
空手で鍛え、たくさんの猛者(もさ)を倒してきた斉川さんは、群衆のなかでも凛とした姿で、目には強い気合いを感じさせた。その五分後、JTBに斉川さんを紹介していただくことになる。残念ながら、多くのチャンスをいただいたのに、私はサイモンズカードを営業できたことがない。それでも季節ごとに斉川さんと会えるのは大変ありがたく、自分の予感は正しかったと思っている。余談だが、斎川さんの父上は長生きをされた方。私も長生きをして斎川さんと、ずっと飲み友達でいたいとひそかに思っている。
私は、2003年から行われていた「深谷宿ミステリーツアー」の仕掛けを、全国各地で展開したいと考え、2年間、目的意識をもってプレゼンを繰り返したが、いい返事がなかった。このイベントは、プレゼンを聞いて内容まで理解できる人は少なかったのである。
ミステリーウォークのイベントは、ちょっと変わっていた。
ミステリーだけれど人殺しはなく、エログロはご法度。それでも面白く読んでもらうため考え出されたのが暗号やクイズの活用で、その究極の形が謎解きクロスなのである。
文章にあるキーワードが謎解きの因子になる仕掛けは、既存のクロスワードパズルの世界を、大きく拡張することになる。
拡張といえば、この秋、ミステリーウォークはAR(拡張現実)を使って、進化をとげることになる。それを推進してくれるのは、かつてゲストの伊藤さんの部下だった星詩織さん。彼女は新規事業開発スタッフとしてスタンプラリーで謎解きをしたいと考えていたところ、伊藤さんが「謎解きをする人」と会うのを知り、挨拶に来てくれた。
私はそのまま2時間、星詩織さんに謎解きクロスのプレゼンをして伊藤さんの気持ちを少し傷つけてしまった。その借りは、電子書籍で返そうと思っている。
ところで、私の謎解きクロスは、IDP出版の和泉さんに、かれこれ3年前から「可能性」を探っていただいてきた。しかし本として刊行するには、資本が必要になる。私自身「謎解きクロス入門」という本があれば累計100万部は売れると信じていたものの、エビデンスを提供することは、まだできなかった。
しかしその後、伊藤さんにお話しを伺ってみると、スターティアラボ社の電子出版は、謎解きクロスにとって最高のコラボだと思えるようになった。スターティアラボ社で電子出版ができるとPOD(プリントオンデマンド)があり、欲しい人がアマゾンで注文すれば数日後「紙の本」として入手できる。しかも価格は一紙ベースの本と大きく変わらなかった。
たとえば「生きがいとヘルスケア」という内容でも、古顔を差し置き「出して反応をみる」という試みもできる。これからは「いい本」と「必要な本」が対の概念となる時代。
「西小山で飲む会」は、サラリーマンが憂さを晴らす場ではなかった。2008年、移住交流推進機構で地域活性化のためのミステリーツアーをプレゼンさせていただき、東急電鉄の池野さんが声をかけてくれ、そればかりか伊豆急行を紹介してくれた。
それで始まった下田ミステリーツアーが400名参加という成功で終わり、池野さんは西小山を紹介してくれた。西小山ミステリーツアーも東京都から商店街活性化の優秀賞をいただくなど大成功。その頃のミステリーツアーは商店街という優良な釣り床が用意され、そこで魚釣りをするようなものだった。補助金があり、商店の意識も高く、参加者は無料で街歩きと謎解きを楽しみ、ステキな参加賞をもらうことになる。
ちなみに西小山で地域プロデューサをしてくれたKさんは地域活性化を語れる講師となって、あちこちに顔を出すようになった。
西小山ミステリーツアーが縁で池野さん、斎川さんと西小山で飲めるようになった。そこでは未決の仕事を語り、普通では考えられないヒントをいただいた。感謝。
ちょっと変なことがある。西小山で飲む会のある夜は雨模様が多い。たとえ高気圧に囲まれていてもゲリラ雷雨……雨男なのかなぁ。昨今の異例ずくしの天候の影響ですよね。
ところで、今回の「西小山で飲む会」にはゲストが多い。いすみ鉄道の前社長の鳥塚さんもかけつけてくれる。いすみ鉄道は、私も大好きなローカル鉄道である。
おおめしぐらいの私は、いすみ鉄道で売っているイイダコ飯を3個買い、冷えた缶ビールの500cc缶を2本買って、ムーミン列車に乗り込む。
夕暮れどきには氷と天然水を買い、ウィスキーのモルトを割って飲む。酒の肴は、古式ゆかしい食べ方になるが、きゅうりにもろ味味噌をつけて食べる。これがいい。
いすみ鉄道の窓ごしの夕景は、素晴らしい。陽が沈むと、空は深い青からルリ色に移り変わる。学生時代、絵描きになりたくてヨーロッパを放浪したときも夕景をたくさん観たが、いすみ鉄道から観る夕景は、よく似ていた。
私の『ゾウを倒すアリ』は、かつて和泉さんが活躍していた講談社に作っていただいたが、いすみ鉄道前社長の鳥塚さんも講談社から『いすみ鉄道公募社長 危機を乗り越える夢と戦略』を出されている。今夜、鳥塚さんは沈黙を破って、その後の展開を語ってくれる。
今後、スターティアラボ社から「いすみ鉄道の卒業論文」を出す予定。今回、電子書籍の編集長である伊藤さんにゲストとして来ていただいたのも、その関係である。
ちなみに伊藤さんには、この三月で経済産業省を定年退職して定年楽園生活に入った、週末の達人の小石さん、まごころフィナンシャルサービスの社長で、中小企業の経営者を支援し、社員の未来を拓く「企業型選択制401K」の普及・啓もう活動をしている奥山さんの電子書籍の発刊をお願いしている。(みなさんのご多幸、心より祈念しています!)
おわり。
2003年にスタートし、深谷商工会議所の村岡さんが推進してきた深谷色ミステリーツアーは、ミステリー作家の伊井圭さんから私が引き継ぎ、19回目を迎えました。
今後も、深谷では「FMふっかちゃん」を活用しながら、七つ梅の敷地内で行われる予定です。
その問題、ご紹介しましょう。
それは2003年のこと。深谷商工会議所に勤めている【村岡豊】さんは、商店街の活性化について、頭を悩ましていた。
「ぼくのライフワークは、えんむすび。縁といっても結婚だけじゃないよ。人と人とのよき出逢いを深谷でつくり、街を活性化していきたい」
その年、彼が深谷在住のミステリー作家【伊井圭】さんに託したミステリーでは登場人物が誰も死なない。もちろん国家の秘密を暴くスパイも出てこない。そこに登場するのは素顔のまま生きる、市井の人々である。
ハードボイルドの主人公のようにタフで力が強いわけでもなく、皮肉が得意でもない。どちらかといえば素直な性格であり義理堅い一面もある。
それゆえ仕事のコツは覚えても、出世は無関心にふるまってしまう。だから、ちっとも偉くない。伊井さんが生きていたら、こう語ったかもしれない。
「ぼくのライフワークは、まちあるき。深谷の街は、魅力でみちている。引っ越したくなかったけど、寿命には逆らえない」
彼が深谷の街の活性化のために書き下ろしたミステリーの登場人物は、現場で這いずり回ってミスをしてシラを切る前に落ち込んでいる。
たとえば椅子に座って動かない氷のように冷たい上司からカスのように扱われても、黙して従ってしまう。心に愛があるから叱ると、これまで研修などでコーチに教わってきたセリフをくりかえす。とても我慢強い性格なのだ。
小市民としては、四角い関係ではなく丸味のある関係が理想だ。ジャンケンですら相子になるとホっとする。どっちが勝っても傷つくのが勝負事だから。
ふかやにぎわい放送倶楽部の理事長をしている【伊藤眞治】さんも、地域についての思い入れが強い。
「ぼくのライフワークは、まちおこし。好きな音楽を通して、大好きな深谷の街の、にぎわいを演出できたら最高です」
ミステリーウォークは、散歩が好きな人たちがターゲット。たとえば春先に花粉症になっても、市民はマスクをして散歩をする。
散歩は、気ままな一人旅に似て、思いがけない発見もある。
先日、とある古寺の境内で与謝野晶子の句碑を見つけた。高さ2メートル、縦に長い楕円の石には、こんな短歌が刻まれていた。
『柔肌の 熱き血汐に 触れも見で 寂しからずや 道を説く君』
生きることへのパッション(情熱)を感じ、胸が熱くなった。そしてミステリーウォークのミッション(使命)を思った。
映画を通して文化を伝える深谷シネマの館長をしている【竹石研二】さんは、もちろん、ただの呑兵衛ではない。
「ぼくのライフワークは、こんにちは。深谷シネマで一緒に映画を観た人が、通りで会ったら、挨拶を交わす。そんな街って、ステキだろ?」
その真意を伝えるのは難しい。ミステリーウォークは金貨ではない。いぶし銀の輝きを持つ銀貨だといえば伝わるだろうか。
そういえば、エレファントカシマシの【宮本浩次】さんも語っている。
「オレのライフワークは、ずれること。世間が何といおうと、オレはズレてるほうがいい。ドーンと、笑顔の明日に向かおうぜ! ベイビィ」
2003年に始まった深谷宿ミステリーツアーも、15周年を迎えた。伊井圭さんも、七ツ梅酒造跡に里帰りして、大酒を飲んで笑っていることだろう。