ブログも本サイト「謎解きクロス」に統一します

謎解きクロスのファンのみなさま、お待たせしました。

2018年から、本サイトが「謎解きクロス」の公式サイトとして、統一的に運営されることになります。というのも、SNSとのバッティングなどで情報が分散していて「なんだか、わかりにくい」という見解もあったからです。

謎解きクロスは、来年から全国各地で活発に行われ、本の出版も企画中。ミステリーウォークをスタートさせて10年目、そこから生まれたクロスワードパズルを活用する「謎解きクロス」が生まれて5年。商標登録をしてから3年間を経て、ようやくたどりついた成果となります。

謎解きクロスのブログは、このサイトで見ていただきます。とともに、リアルな現場で行われる「謎解きクロス」を使ったミステリーウォークなどの地域活性化イベントは、本サイトで告知され、本サイトで「ヒント」が見られ、そして「解答」の発表も行われることになります。

謎が謎を呼ぶ「謎解きクロス」の全国展開。これまで、ごく限られたファンとサポーターのみなさんに楽しんでいただいた「謎解きクロス」ですが、おかげさまで完成しました。英語バージョンも、謎解きクロス5×5ですが、すでに仕上がっています。夏目漱石の「こころ」も謎解きクロスになりますし、新たな「超本格ミステリー」として、謎解きクロスによる本格推理ゲームが始まろうとしています。そして、それはみんな、来年の4月からスタートするでしょう。

私は、本ブログに専念するため、FBについては、今年で閉じようと思っています。

私の「週末作家」としての活動は、すべて「謎解きクロス」に志やう訳されていきます。50歳のときに、遅れてきた作家といわれた私ですが、62歳にして、ようやく開花すことに。その中心となるのが、本サイトとなります。

これからも、よろしくお願いいたします。

 

伊豆下田ミステリーウォーク2017終わりました

謎解きクロスは、健在でした。

伊豆下田ミステリーウォーク2017でも、みなさん、大いに楽しんでくれました。地域活性化の切り札としてのミステリーウォークは、謎解きクロスによって実現します。

写真、アップしておきます。

来年も、謎解きクロスで楽しく街歩きをしていただきたいと思っています。お楽しみに。

屋台村ミステリー

謎解きクロスファンのみなさま、こんばんは。

たった今、沖縄の国際通り屋台村で2周年記念イベントをされている横井村長から、ステキな写真が届きました。ここでシェアしたかったのですが、画素数が大きすぎてアップできません。

そこで、テキストで恐縮ですが、何が撮られていたのか、ちょっとシェアさせていただきます。

びっくりしたのは、私が作成した「謎解きクロス5×5@屋台村」の原稿に、横井村長が受付としてポスターを作成してくれたことです。凄い! さすが、地域プロデューサー。とくにお願いしたわけでもないのに、少しでも参加者を増やそうと、工夫してくれています。

何よりも、謎めいたポスターの空気感がいいですね。2008年、伊豆下田でミステリーツアーをスタートさせたとき、伊豆急行の社員の方が、自分でイラストレーターを使ってポスターやパンフ、そして中刷り広告、ポストカードまで作ってくれた感激したことを想い出しました。

私のミステリーは、誰も死なないミステリーではありますが、謎解きの要素があり、街歩きの要素も、そして店主とのコミュニケーションというリアルな効能があります。それを、しっかり理解してくださった上での展開。

最高にうれしかったです。

この写真、FBには載りませんが、25日に全国屋台村連絡協議会の仲居会長にお会いしに八戸に行ったとき、参考資料に使わせてもらいます。

今、謎解きクロスの歴史が動いています。ブレイクは、このようにして始まることを確信しています。横井村長、ありがとう!!!

 

 

謎解きクロスの原作・売ります!

GWの迷走から、凄いこと、思いつきました。村上春樹の小説の「架空の街」のモデルを探して、読者が歩くように、謎解きクロス®によるミステリー小説は、特定の街を歩きながら(あるいは誰かからヒントをもらいながら)謎解きをしていくことができます。

一方、謎解きクロス®を生んだミステリーウォークをするのは、地域プロデューサーがいなかったら成立しません。

地域の商店街や旅館、ホテルなどのみなさんとともに、おもてなしの仕掛けを考えて実行しなければなりません。

しかも、ただ「謎解きクロス」の問題を配り、ヒントを掲示するだけでも、「それって、どんな効果があるの?」と言われてしまうくらい、新しいことにチャレンジしてみようというフレキシブルなマインドがなければ、実施するのは難しいのです。

で、ずっとミステリーの小冊子をどんどん作りたいなと思いつつ、なかなか実現しませんでした。保田氏は、作家のはしくれなので、待機プロデューサーとして、地域のみなさんをまとめたり、動かしたり、するのではなく、「作品を残したい」のです。

そこで、ポイントになるのが「1割でいい」という、有栖川有栖さんの助言でした。

私のターゲットは、もともと少ない。それでいいんです。その人たちが、本当に楽しんでくれれば、いい。

そこをもっと掘り下げていくと、「謎解きクロスのミステリー小冊子は、売れる!」という結論にたどりつきました。

どんな人に売れるのか。コンセプトは明確です。

〇謎解きクロス®は文章がヒントになる日本初のクロスワード

・文章のなかにゴシック体で表現される「言葉の破片」があります。その破片を、謎解きクロスのフレームに「言葉のジグソーパズル」のように埋めていくと、クロスワードパズルが解けて「解答」が浮き彫りになります。その解答を使ってミステリーを解くのが「謎解きクロスによるミステリー小説」です。

・謎解きクロス©によるミステリー小説には「定型パターン」があります。そのパターンを使って、世界に一つしかないオリジナル・ミステリー小説が生まれます。ミステリー小説は1話あたり48ページを想定しています。

※内容はミステリー小説なのに「誰も死なない」ハッピーな結末。そこで謎解きをリードするのが、謎解きクロス®という言葉のジグソーパズルです。

※謎解きクロス®による地域活性化ミステリー小冊子制作実績

◇2013年05月 西小山ミステリーツアー2013(西小山商店街)

◇2014年05月 西小山ミステリーツアー2014(西小山商店街)

◇2014年11月 松本inえびす講ミステリーウォーク(松本市観光温泉課)

◇2015年05月 第16回深谷宿ミステリーツアー2015(深谷商工会議所)

◇2015年10月~11月 目黒商連「のんびりイベント散歩」(西小山駅・学芸大学駅・都立大学駅・大岡山駅・祐天寺駅・中目黒駅・駒場東大前駅)~総勢5000人参加

◇2015年11月 しなの鉄道「信州上田・謎解きミステリーウォーク」

◇2016年03月 信州須坂「ひな祭り・謎解きミステリーウォーク2016」

◇2016年04月 第17回深谷宿ミステリーツアー2016

◇2016年09月 信州上田「謎解きミステリーウォーク2016」

◇2016年11月 伊豆下田・大物産展「下田ミステリーウォーク2016」

◇2016年10~11月 目黒商連「のんびりイベント散歩」(学芸大学駅・洗足駅・大岡山駅・祐天寺駅・中目黒駅・駒場東大前駅)~総勢6000人参加

※以降 引き続き伊豆下田(伊豆急行)、信州上田(しなの鉄道)、埼玉県深谷市などで展開する他、三重県伊勢志摩、岡山県倉敷市、宮城県石巻などで展開を予定。

謎解きクロス®によるミステリー小冊子も、だんだん数が増えてきました。

たった50人しか正解しなかった難問もありますが「ヒント」があれば、解けるようになる特長があります。コミュニケーションを前提とした小説なのです。

そう、黙っていても、村上春樹の小説のように、地域を散策して楽しめる小説になっているのです。

はい。これが、凄いと感じる人が、10人いたら1人くらいいる、ということだったんです。

いままで、9人のみなさんにアプローチして、なかなかは急しませんでした。でも、1割のコアなファンに励まされて、9年も続けてました。そして今、ひとつのコンテンツが生まれようとしています。

夏目漱石の「こころ」が、謎解きクロス®になったように、新しいオリジナル小説を販売するビジネスデザインがあると気づいたのです。

■謎解きクロスによるミステリー小説を「オリジナルギフト」にしませんか?

○結婚式の「記念品」の目玉として:一部

○記念日の「配布物」の代わりに

○イベントのオリジナル景品として

○地域おこしの目玉として(これが、今まで仕掛けてきたミステリーウォークです)

 

<1>主人公を決められます

・あなたが指定した誰かを「主人公」にして謎解きクロスによるミステリー小説を作ります。そのミステリー小説は、エロ・グロ禁止で、決して誰も死なない、アットホームなコンテンツとなっています。

<2>解答を決められます

・そのミステリー小説の「解答」は、あなたと相談して作成します。

<3>創作ページ数と、10部~200部までの発行部数を指定できます

・ニーズに応じて、コストを計算できます。たぶん、売値で20~50万円くらいが、いい感じかと。

どこかに、ターゲットいます。だから、代理店をみつけるか、直接、結婚式場のコンテンツに加えていただくか。

いずれにせよ、謎解きクロス®によるミステリーウォークにつながる大きな一歩が、パトロンたちによる「小冊子の発刊」にあることは間違いありません。

GWの迷走

謎解きクロスのファンのみなさん、GWはいかがお過ごしですか。

福島県の新甲子温泉にある甲子高原フジヤホテルにて、地域活性の達人たちで、ホテル再生事業のコンセプトづくりをするワークショップに参加させていただきました。

とっても楽しく、興味深いワークショップ。ここから、新生フジヤホテルの新しい歴史がスタートする、そんな思いを強くした二日間でした。プロデュースしてくれた東急電鉄のTさん、そして宿泊させてくれたオーナーに感謝いたします。

で、例のごとく、そこでも私は「謎解きクロス」のトップ営業マンとして、みなさんに紹介させていただきました。

そして、約20名のプロのみなさんに、ちょっとした余興として、2016年秋に行われた「信州上田 謎解きウォーク」と同じ問題とヒントを、甲子高原フジヤホテルのロビースペースで展開させてもらったのです。

ありがとうございました!

その結果を少し書きます。

地域活性化を進めている現役プロデューサーのみなさんのうち、関心を示してくれた人が10名。ただ、実際に謎解きまでしてくれた人が3名。その内訳は、建築家と漫画家は女性、一人は著名なビジネス作家の男性です。

ご参加、ありがとうございました。

その他の人は、目の前に広がっている謎解きの空間よりも、今いる素晴らしい環境と、素晴らしい人たちとの会話と、これから打ち出す新生フジヤホテルのコンセプト開発に夢中で、謎解きをする人はいませんでした。

ちょっと残念でもあり、まあ、そうだろうなぁという気持ちもありました。

で、ちょっと迷走してみました。

謎解きをしてみたい、パズルを解いてみたいという欲求は、私にとっては「当たり前」のものなんですが、地域をよくしたいという思いにあふれたみなさんの2割程度しか、関心はなかった。この数字をどうみるかで、今後の展開がきまってきます。

この数字は、たぶん、一般的な数字なんだと思います。

謎解きクロスという世界は、面白い、興味がある人には深く入り込めますが、そうでない人にとっては「なにそれ」の世界なのでしょう。

例えば昨年、10000②の人が街歩きのミステリーウォークを楽しんでくれました。私は、ミステリーウォークに参加されたみなさんの後ろをついていき、みなさんが謎解きクロスを見て楽しんでいる状況に感動していたわけですが、その人々は、そもそも謎解きに興味がある人だったんですね。

一般のみなさんは、ミステリーにもクロスワードパズルにも、謎解きにも興味はないのです。そのことを前提に、マーケティングを考えたほうがいいのですね。

謎解きクロスは、特別な人たちが楽しむゲームなんです。

ですから、これはひろくマスとしてPRしても、ひっかかりは少ない。特別なターゲットが集まる場に、PRすべきなんです。そして、2割という数字は、かなり高いのです。きっと。

かつて、有栖川有栖さんが、こう言ってました。

「ミステリー小説を書くときに、本を読む人のうち、9割が面白いといってくれる内容ではなく、9割が関心を示さなくても、1割がものすごく興味をもってくれる内容にしたい」

私の勧めている謎解きクロスも、同じような気がしています。

本を読まない人に、謎解きクロスの魅力を伝え、ミステリー小説を手渡しても、それはスル―してしまうだけ。本を読み、なかでもミステリーが好きで、その理由がホラー的な要素ではなく「謎解き」にあるというみなさんが、ターゲットなのです。

そんな迷走のなかで、ホテルですすめる謎解きクロス。ちょっと考えています。オペレーションが大変なのですね。オペレーションが必要ない、ミステリーウォークができるといいのです。

まず、問題は「無人のスペース」に置いてあるだけ。ヒントは、ホテルの中に何ヶ所か「謎解きクロス」が掲示されている。ただ、それだけでは解けません。その他に、何ヶ所か「謎解きクロス」ではない「言葉」が、現地に行くとわかるしかけ。

それを組み合わせて問題にすれば、ホテルに戻って、「謎解きクロス」と「現場の言葉」のミックスで謎解きが自動的にできるという仕掛け。

そんなことを考える、いい環境の新甲子温泉。これから、通うことになりそうです。

 

 

GWの妄想

みなさん、2017年のGW、何をして過ごしていますか?

私は、謎解きクロスに関していえば、まず、深谷宿ミステリーツアーの原稿作成。

また、GW後の準備として「インパウンド対応の強化」と「小田原近辺で展開するミステリーウォークの企画検討」をします。その他、テーマとしては「5月13日に沖縄で開かれる謎解き酒場の企画検討」があります。

そして、これは別件なのですが、せっかくのGWですので、ここ数年、考え続けてきた課題「AI(愛)はAI(人口知能)を、どのように超えていくか」というテーマについて、そのコンセプトデザインを作りたいと思っています。

で、今朝、感じたことを書きたくて、ここにいます。私たち物書きは、夜中、寝ている間に、たくさんの啓示のようなものを得て、朝は、それを書き起こす作業に追われます。もちろん、啓示のようなもので、ちゃんと覚えているものは少ないのですが、こうして書いているうちに、想い出すこともあります。

昨夜の夢のなかで私は、「このことを、まだ誰も知らない」という事実を楽しんでいました。「このこと」とは、おそらく「謎解きクロスを使ってミステリーがデファクトになる」ことなんです。

ちょっとイメージしてみてください。

2020年には、謎解きクロスを使った地域活性化のイベントが、全国で100ヶ所以上、行われています。謎解きカフェの展開、沖縄でする予定の「謎解き酒場」のような謎解きクロス普及型のイベントが、毎月、あるいは隔週で提供される「同一問題」によって、全国100ヶ所で配布されることになります。

東京だけではありません。

北は北海道から、南は沖縄まで、たぶん10くらいの都道府県で、100ヶ所。

そのとき、私は「遅れてきた作家」として、マスコミにも登壇しています。もちろん、2018年に刊行した「謎解きクロス入門」はベストセラー。その収益を、おしみなく地域活性化に使いますので、全国に「謎解きクロスによる地域活性化」を進める人材、すなわち地域プロデューサーが、どんどん登場してきます。

私は、地域プロデューサーのみなさんに会いに、毎週の週末、順番に、全国を渡り歩きます。それが私の理想の展開。そのとき、地域で会った人が、私をみて気づくのです。

「あれ? 一緒に仕事したことがある!」

「あれ? 本で読んだことがある」

「あれ? 講演を聴いたことがある」

そうなんです。私が週末作家として地域活性化を唱え始めてからでも、すでに10年。その間、けっこう、いろいろな方と会い、週末作家として「謎解きクロスによるミステリーウォーク」を推奨してきました。

そして、気持ちが伝わり、実際に行動してくださった方も、たくさんおられます。それゆえ、本サイトが生まれ、今年は謎解きクロスが急ピッチで進み、新たなステージを迎えることになるのです。

ただ、現実問題として、この「謎解きクロス」が、どの程度凄いのか、ほとんどのみなさんが、うまくイメージできませんでした。

せっかく、会って、プレゼンさせていただいたにもかかわらず、謎解きクロスによるミステリーウォークや、私の書いた「誰も死なないミステリー」に注目してくれる人は、ごく少数だったのです。

そのうちの一人は、あの本格ミステリー小説の大家・有栖川有栖さんです。まだお仕事ではコラボできていませんが、2020年には、一緒に楽しいイベントを企画展開していると思います。あのハードボイルドの大沢在昌さんも「これは面白い」と、日本推理作家協会の事務方の女性を紹介してくれました。

ただ、そのような、ごく少数の、凄い人々(もちろん、あの有名な首長も!)が、ほんに3分で「これは面白い」と言ってくださるのに対して、ふつうの、常識的な地域プロデューサーの人は、なかなか「いいじゃん」となりません。

まあ、これまで世の中になかった新しいコンセプトですから、そのような反応は、いつものことなんですが。ただ残念なことに、その想像力のなさが、謎解きクロスによるミステリーウォークの普及を、とっても、とっても遅いものとしていました。

私はもう、8年間も、週末の時間のすべてを費やし、謎解きクロスによるミステリーウォークをアピールしてきたのです。

でも、行動してくれた地域プロデューサーは、だいたい10人ほどにとどまっています。それはなぜか。判断するモノサシを「量」におき、「マスコミ」においていたからだと、私は感じています。

この謎解きクロスは、普及が始まれば、あっという間に全国区でヒットします。

そのとき「あ、この人知ってる」といわれても、私は、ちょっと対応できません。

ですから、今のうちに、100万人の謎解きクロスになる前に、謎解きクロスが普及していくプロセスを、ぜひ、一緒に楽しみ、見守ってください。

なんてこと、ちょっと考えたGWでした。

向かって右の女性は、目黒区でミステリーウォークの参加して「謎解きクロス」のファンになってくださり、2年連続で、しかも多地域、謎解きクロスを楽しんでくださっています。ちなみに、向かって左側の女性は、お姉さん。二人で、のんびり散歩して、街を楽しみ、そして「ミステリー小冊子」を解き、感動してくださったとのこと。

今年、私の小冊子が目黒区で読めるのか、オファーがないので未定なんですが(すみません。週末作家は、オファーと情熱がなければ、決して原稿を書きださないのです)、いずれ「本」として、広く入手できるようになるので、そのときにはまた、おおいに楽しんでいただけると思います。

深谷宿ミステリーツアーの小冊子が凄い!

謎解きファンのみなさん、お元気ですか?

本日は、大好きな深谷に伺い、1ヶ月後に行われる「深谷宿ミステリーツアー2017」の原稿作成のため、「若女将」の8人にお会いし、写真撮影と「30秒で語るヒント」の収録をしてきました。

そこで、最高にうれしい出来事があり、自信を深めるとともに「感謝の気持ち」でいっぱいになりました。そのことを記しておきます。

地域活性化でミステリーウォークを進める場合、謎解きクロスの5×5は無償で提供できますが、原稿作成に関しては、お金をいただきます。ただ、というわけにはいかないのです。

そのお金がかかるということに関して、地域の「管理職」のみなさんから「費用対効果がない」との批判があります。びっくりするほどの廉価なんですが、お金を払うというときには「それで、何人来たんだ?」「売上は伸びたのか?」などという質問がとびかうようです。そのようなモノサシを当てて判断される土俵にのるつもりはありませんので、そんなときは、即刻、撤退するのですが。

で、深谷宿ミステリーツアーのことに戻ります。

このイベントは、2003年から行われています。渋沢栄一氏を生んだ深谷の商工会議所さんが主催してくれるので、持続できたのです。私は、創始者のミステリー作家伊井圭さんの後をうけて、2017年で3回目となる小冊子の発刊に挑んでいるわけです。

その内容は、初級編として、地域の17ヶ所のヒントポイントを歩き、そこに掲示してあるヒントから、17文字の解答を導くものです。これは、時間を競うわけではないので、小学生から高齢者まで、ベビーカーを押したファミリー、カップル、もちろん単独参加もOKという、幅広い参加者が楽しめるイベントです。

そして、ゴールしたらミステリー小冊子がもらえます。これは、ミステリーなのに誰もしなない、でも本格的な謎解きが楽しめる新感覚ミステリー。今回、私が連休前に深谷におじゃましたのは、この小冊子の原稿作成のためでした。

その作成過程を、ご紹介しましょう。

商工会議所さんとは、すでに3回の企画打ち合わせを済ませています。そこで、今回の容疑者は「若女将」の8人と決まりました。そのなかの一人が、真犯人となるのです。

で、GWの間に原稿執筆をするわけですが、そのためには、一人ひとりの「容疑者」に会って、ご本人のイメージを把握する必要があります。たとえば、案内してくれた若女将は、企画の概略を説明すると、こう語ってくれました。

「え、8人が容疑者のミステリーを、これから書いてくれるんですか。それって、凄いことです。私も書いてくれる? だったら、ぜひ、ラブシーンにしてください」

もちろん冗談なのですが、その後、いろいろお話を伺うと、本気で「ミステリーに反映してもらえる素晴らしさ」に感動してくれていることがわかりました。

そう、そこなんです。

これまで、地域の顔役に、ミステリー小冊子の「容疑者」になっていただきました。それが、地域を起点にした地域活性化のためのミステリーウォークの特長です。

若女将は、続けました。

「だって、自分たちが登場人物になるミステリーでしょう。感激です。本当のオリジナルじゃないですか。夢のよう。ずっと、深谷宿ミステリーツアーに出ることが夢でした。だって、そんなチャンス、めったにないことです」

そうなんです。もし私が赤川次郎や有栖川有栖だったら、これって大変なことでしょう? 自分の名前と、イメージが、深谷の場とともに紹介されるのです。もちろん私は、無名ですから、うれしさは1割程度でしょうが、それでも「希少価値」があることだけは、間違いありません。

希少価値こそ、この何でもコピーが手に入る時代に、貴重なものであるはずです。

で、そうやって書かれたミステリーは、地域の人しか楽しめない、参加者には「つまらないもの」になるのでしょうか。しかも、このミステリーでは「誰も死なない」のですから、ちっとも、もりあがらない?

その課題にチャレンジするために、謎解きクロスが登場したのです。

ふー。今回は、そんなところで。

コンセプトデザインについて①

人間とは、考える葦である

思想家パスカルが残した言葉。あまりにも有名なので、私も子どもの頃から、その言葉は知っていました。しかし、認知のレベルはといえば「葦は、脚ではなく、弱い存在の象徴」というあたりで、止まっていました。

コンセプトデザインという、アタマの中にある構造体を、外部の人がわかるように「見える化」する仕事についた1990年代以降も、考えるということを、真剣に突き詰めることはありませんでした。

しかし今、私たちは「考えること」を考える時代に入っています。

考えるということは、どんなことなんでしょうか。学習することと、考えることとは別ものです。私たちは、考えるために、学習したり、勉強したり、探求したり、調べたりしています。

考えることそのものが、目的になっているのが、私たち人間かもしれません。

しかし、考えるだけではサルでもできる(?)

サルを差別してしまったかもしれませんが、たぶん、脳がある生物だけではなく、あらゆる生物は、細胞そのものがつらなっている状態で、それが脳でない場所であっても、きっと「考えている」のです。

ただ、コンセプトデザインを研究していた、わかってきたことは、何かを考えても、いくら深く考えても、それが、自分の言葉として、あるいは形状としてイメージできないうちは、誰にも伝えることができない。もちろん、自分にも、伝えることができません。

自分にも、伝えられないということが「もどかしい」のです。

もどかしいけれども、何をすべきかを知っている気がする者の、夢のなかでは、とっくに解決しているはずなのに、いざ、目覚めてみると、何にも実態のある言葉がでてこない。それが、ふつうなのです。ですから、何度も何度も、私たちは考えることを続けます。いつも、考えている。すると、脳が、ちょっとだけ、ご褒美のようなものを提示してくれます。

なぜ、それを思いついたのか。わかりません。

ただ、パっとひらめくのです。そして、そのひらめきを追いかけていくと、そこに何か形になることができています。

それがコンセプトデザイン。

で、なぜ、謎解きクロスのブログで、コンセプトデザインのことについて、ふれようと思ったのかを書いておきます。

謎解きクロスを解く行為。とくに謎解きクロス5×5を解く行為が、コンセプトをデザイン化する動きに、ちょっと似ている気がしているからです。

ということは、実は、謎解きクロスが直観的に「脳トレ」になるとわかっているのですが、それはアタマにうかんだ、もやもやしたものを、一つの言葉を発見することで、つなぐ行為に当たるのでは。

私は、いずれ謎解きクロスを、1000万人の人々が楽しむようになるというドリームを持ち続けているのは、そんな確信からきています。

インバウンドの謎解き

ひとつ、大きな課題があります。2020年、東京オリンピックの年には、昨年の2倍、4000万人の外国人観光客が、この日本にやってくる。そんな計画が進んでいます。

この4000万人という数が、どれだけ凄いのか。2000万人だって、超えるのが大変でした。その次の目標は3000万人かと思ったら、一気に4000万人。

最初は「無理でしょう」と思いましたが。でも、京都のことを考えてみました。京都には、毎年500万人の外国人観光客がやってきます。その8倍が4000万人。

京都には、年間、5000万人の観光客がやってきます。あ、もう4000万人を超えました。そうです。日本人が4500万人も、京都に来る。だったら、日本には、北海道と九州があり、東北があり、四国がある。これだけで、500万人×4で2000万人。京都が500万人。あと1500万人を、関東で受け入れればいい。

すると、中国地方が調整役として残っているから、年間4000万人は、不可能な数ではないのかもしれません。

ただし、ただ宿泊施設を用意すればいいのか、ということでもないでしょう。民泊は難しいので、廃校となった小学校とか、過疎化している地域の公民館とか。あまりこなくなった旅館とか。空いている場所は、何でも活用し、アルバイトの人材を集めて、宿泊施設に変えていきます。

そうやって、ハードの面は、予算がつけば早急に、整備することができます。で、問題。こころは、置き忘れていませんか?

こころは、どこにあるのですか。そこに謎解きクロスによるミステリーウォークが、役立つのかもしれません。日本に来て、ただ自然を観たり、食事をしたりするのではなく、ちょっと謎解きがあることで、受け身だった観光に、自分の意思が入っていきます。

謎解きクロスの、インパウンド対応。その意味。気持ちの在り方を変えること。受け身の観光って、そもそも、つまらない。でも、うっかりすると、そんな国になってしまいます。

日本を、探検に行こう!

そんな気持ちになれるように、ちょっとした謎解きで、こころのスイッチをオンにする。それが謎解きクロスです。

お、日本は面白い!

それが、謎解きクロスのできること。そこから先は、スイッチが入った外国人観光客のみなさんを、どうやって「おもてなし」するか。それぞれの地域で、それぞれの栃の「良さ」を、素直に出していければいい。スイッチさえ、入っていれば、そこは不思議の国の、楽園になる。

きっと。

謎解きクロス開発物語<9>

謎解きクロスによるミステリーウォークの原点は、1982年秋に行われた「黄金を探せ」という角川春樹氏の企画・運営したビッグイベントにありました。

あの年、何があったのか。

いずれ、小説にするネタなので、肩透かしですみませんが、ここでは書けません。お金になるネタなんです。

私たちは、黄金はゲットできませんでしたが、角川春樹氏から、なかなか入手ができなかった、発酵されたばかりの500円銀貨を10枚、いただきました。口止め料でした。

20年くらい前、九段下のフレンチの店で、角川春樹氏の隣のテーブルで食事をしました。たまたま、なんですが、何番目か忘れましたが、若い奥さんと一緒でした。あれだけ、破天荒な企画を進め、世間を騒がせたのですから、何人もの女性と結婚し、別れ、そしてまた恋をするのも、まあ、いいのでは。薬物中毒も、自己責任ということで、私は、そんなものかなぁと思って、観ていました。

さて、ベルタルべに戻ります。角川氏が「黄金を探せ」を世に出す前年、1981年に、ちょっとした事件がありました。スポーツ新聞に「代々木公園で100万円がみつかる」との記事。暗号を解いたら、100万円が埋めてある場所がわかり、そこに行ったら缶に入った100万円があったというのです。

その翌週、「第二弾」が、同じくスポーツ新聞に出ました。暗号文とイラストと、100万円の争奪戦に参加する方法がでていました。暗号の本を2000円(3000円かも)で購入すれば、発見できる確率が高まるとのこと。

私は、その本を書い、研究しました。そして、東十条の飲み屋に行って、高校時代の友人を呼び出し、チームを組んで宝探しに出たのです。

宝のある場所は、東京とは限りません。関東地方にあるということです。ただ、暗号を解いてみると、「哲学堂に埋まる宝あり」という文章ができました。真夜中に、富士通に勤めている友人を呼び、4人で探索に出ました。30mくらい測れるメジャーと方位磁石、穴を掘るシャベルを持った4人組は、哲学堂のグランド周辺にある照明塔を起点として、掘る位置を決めました。夢中で掘っていると、見回りの警察官が二人、立っていました。

「何をしているんですか?」

「死体を埋めているわけじゃありません。宝物を探しているのです」

「こんなところを、掘ってはダメでしょう」

「確かに。ご説明しましょう」

私は、交番まで同行し、スポーツ新聞や暗号ブックを見せて、

「これは、実際にある街を使ったゲームなんです」

と説明をしました。当時の警察は、けっこう話がわかり、

「それは楽しそうですね。穴を掘ってもいいですが、なるべく元通りに埋め直しておいてください」

朝が来ました。

とうとう、100万円は出てきませんでした。

それから15年後、私は、このゲームの仕掛け人と仕事をすることになります。ビックリしました。

「本を売るためのプロモーションだった」

とのこと。私は、すべてヤラセだと思っていましたが、最初の100万円はヤラセだったけれど、2回目の暗号問題は、

「群馬県の、とある観光地(伊香保)に隠したが、誰も発見できず、回収した」

ということを聞きました。

そんなことがあった後の、「黄金を探せ」だったのです。