パズル小説作家として、どのように一人前になっていくのか。
誰も、したことがない道を歩くときに、生活は、どうするのか。何をあきらめて、何を我慢して、どこに集中するのか。それが見えていれば、何とかなるはず。でも、ことは、そう簡単なことではない。
正解がないからだ。私の道には、何ひとつ正解というものがない。だって、過去、誰もなしとげていない道を選択したのだから。しかも、道を使ったのも、私自身。これでは、何かに文句をいうわけにもいかない。
あとは、史上が「存在」すれば、自然にひろがっていくし、もともとパイが小さければ、「やっぱり、なかったか」となる。私は、何かの拍子で生まれた人造湖に釣り糸を投げ入れているだけなのかもしれない。
で、ちょっと振り返ってみた。そういう生き様を選んだのは、いつ? さかのぼれば、もう中学生のときにまで、いってしまう。おそらく、こうなるだろうという人生を、あらがいもせず、送ってきた気がする。
エスカレーターに乗って楽をしたり、ちゃんと道があることを確認して、仲間と一緒に歩いたりすることが、苦手だった。だから、どうすれば一人でも生きていけるのか、考え続けてきた。
家族は必要。優秀な秘書も必要。でも、それでけでは何も生まれない。ゼロからイチを生み出すには、世界に出て、体験を積まなければならなかった。
その結果、かろうじて、50才のときに「週末作家入門」を上梓することができた。それから20年。パズル小説という新ジャンルと、ハガキ絵のジグレー作品化というアイデアで、廣川州伸の世界を作り上げた。
そこまでは、市場がなくても、私一人でも、できたこと。市場は、はたして、あったのか、なかったのか。
それは、これから明らかになる。
