未来図のテーマは、ここでいったん、終了とします。連続10回、パズル小説®というキーワードがネットにアップされた実績になりました。まだ顧客と呼べる実態はないパズル小説®ですが、アフターコロナ時代の新コンテンツとして、いつか、誰かが自律的にPRしてくれるでしょう。期待しています。
新しいコンテンツは、スタートするときには既存コンテンツとり比較で、こなれていない部分もあるため、反発する人がでてきます。もちろん福井のあるコメントとともに「無視」という形の沈黙が、作り手としてはつらいのですが、イノベーション理論によれば、これも通らなければならない道です。
さて、ラストのテーマは「不要不急」。今年の流行語大賞には「自粛」「コロナショック」とともに「不要不急」という言葉もノミネートされるでしょう。私たちの日常生活で、何が不要不急なのか、その判断と感覚が問われていました。外食はいいけれど飲み会はダメ。それは「三密」を避けることが重要なのです。
しかし、人間は社会的な動物。三密がなければ生きていかれない。三密こそが真の「不要不急」だったということが、わかってきました。オンライン、テレワーク、バーチャル。それで楽しめる部分は、たぶん2~3割。人間が密集している場所、語り合う時間こそで人生の楽しみだったのです。
一方、「不要不急」がNGといわれて、三密の楽しさとともに「一人の時間をどう活用するか」が問題だと、気づきました。それが「編み物・読書・パズル」となります。読書の欲求も、パズルを解く楽しさも、ともに満たしてくれるパズル小説®は、まさに新型コロナウィルスと共生していくkeyパーツとなります。
未来図としては、観光地100カ所でパズル小説が配布されることでしょう。観光地では、三密を避けながら刊行となれますから、派手な感動シーンを身体で感じるタイプの刊行が減っていきます。その代わり、謎解きをしながら、じわじわと感じていく「知的な刊行体験」がきっゃこうを浴びることになります。
私たちは、刊行バスに乗って次々と名所を巡り、地域の芸能や絶景や歓迎イベントに参加する「体感イベント型の観光」ではなく、自分の目で見て、じっくりと感じ誌、いろいろ考えることで地域資源を楽しむ「知的散策型の観光」を楽しむようになります。その象徴が、ご当地のパズル小説®の活用となります。
観光地100カ所の主要旅館には、必ず、「今月のパズル小説®」が置いてあります。一冊500円と、手ごろ価格。謎解きクロス®を解いてから歩いてもよし。歩いてから解いてもよし。解きながら散策するのもまたいいでしょう。時間に追われる観光ではなく、たっぷり時間をとり、のんびりと考える知的な観光。
パズル小説®は、アフターコロナ時代にふさわしいコンテンツとしてブレイクします。最初は、どこの観光地になるか……お楽しみに。