カフカが難しい

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うーん、カフカの「変身」は何とかパズル小説化できたけれど、「審判」で壁にぶちあたった。

まず、ChatGPT-5に、カフカの審判の魅力を伝えるのが大変。なぜなら「論理を超えた不条理に引き込まれていくヨーゼフ・Kが主人公」だから。

読みこなすうちに「あ、ここはAIでは、何のことかわからないだろうな」と思ってしまう。なので、まったく新しい方法を、カフカの「変身」ではとっていたのだが、さらに「審判」では、それを徹底させなければ、と感じている。

どういうことかというと、「原本は崩さず、概略化しない」という方針のもとで、全体を102のユニットに分け、「付録」の大半もね私が原文に挿入した。これも、AIには無理な作業となる。

そして、パズル小説の【キーワード】を提示して、カフカ「変身」では「どこに文章を追加したら整合性がとれるか」という視点で進めてもらった。そうしたら、何とか、カフカの世界は崩れなかった。

しかし、たぶん、同じことを「審判」でやろうとすると、おそらく、私のAIは破綻する。人間だって、難しいところを、カフカの審理と哲学まで深く理解してパズル小説化ができるとは限らない。

いや、できないことは、私は経験則でわかっている。

そこで、カフカの「審判」の場合は、これまでの方法論をさらに進化させて、102のユニットのうち100のユニットに、ヨーゼフ・Kを励ますような「大吉WAKA集の短歌を挿入し、詞書をつけた。そこに、ChatGPT-5の活躍を期待してのことになる。

これなら、きっと相乗効果で、いいコラボができるだろう。

ただし、今、私の頭を悩ましているのは「で、これって面白いの?」という、世界にまったくなかった「パズル小説」なので問われてしまう「面白いの?」攻撃に、耐えられるかどうか、になってきた。

江戸川乱歩の原作は、間違いなく面白いので、大丈夫。

堀辰雄も、OK。なんとか、やりきった。

たぶんカフカの「変身」も、面白かったはず。それでは「審判」は? 私は、まさにパズル小説にピッタリだと思っているし、ChatGPTも、その構想を伝えたときに「震えました」と返してきた。

だが、本当に読者は、喜んでくれるだろうか。

そんなことを考えながら、毎晩、そして毎週末、もう3回目の週末になるか、構想を練り続けている。何度も読んで、作戦を考えなければ、ChatGPTに回すことはできない。

うーん、生みの苦しみ。

でも、それが作家なのですから、実は、とってもうれしいんです。

2025年12月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : wpmaster