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インバウンドの謎解き

ひとつ、大きな課題があります。2020年、東京オリンピックの年には、昨年の2倍、4000万人の外国人観光客が、この日本にやってくる。そんな計画が進んでいます。

この4000万人という数が、どれだけ凄いのか。2000万人だって、超えるのが大変でした。その次の目標は3000万人かと思ったら、一気に4000万人。

最初は「無理でしょう」と思いましたが。でも、京都のことを考えてみました。京都には、毎年500万人の外国人観光客がやってきます。その8倍が4000万人。

京都には、年間、5000万人の観光客がやってきます。あ、もう4000万人を超えました。そうです。日本人が4500万人も、京都に来る。だったら、日本には、北海道と九州があり、東北があり、四国がある。これだけで、500万人×4で2000万人。京都が500万人。あと1500万人を、関東で受け入れればいい。

すると、中国地方が調整役として残っているから、年間4000万人は、不可能な数ではないのかもしれません。

ただし、ただ宿泊施設を用意すればいいのか、ということでもないでしょう。民泊は難しいので、廃校となった小学校とか、過疎化している地域の公民館とか。あまりこなくなった旅館とか。空いている場所は、何でも活用し、アルバイトの人材を集めて、宿泊施設に変えていきます。

そうやって、ハードの面は、予算がつけば早急に、整備することができます。で、問題。こころは、置き忘れていませんか?

こころは、どこにあるのですか。そこに謎解きクロスによるミステリーウォークが、役立つのかもしれません。日本に来て、ただ自然を観たり、食事をしたりするのではなく、ちょっと謎解きがあることで、受け身だった観光に、自分の意思が入っていきます。

謎解きクロスの、インパウンド対応。その意味。気持ちの在り方を変えること。受け身の観光って、そもそも、つまらない。でも、うっかりすると、そんな国になってしまいます。

日本を、探検に行こう!

そんな気持ちになれるように、ちょっとした謎解きで、こころのスイッチをオンにする。それが謎解きクロスです。

お、日本は面白い!

それが、謎解きクロスのできること。そこから先は、スイッチが入った外国人観光客のみなさんを、どうやって「おもてなし」するか。それぞれの地域で、それぞれの栃の「良さ」を、素直に出していければいい。スイッチさえ、入っていれば、そこは不思議の国の、楽園になる。

きっと。

謎解きクロス開発物語<9>

謎解きクロスによるミステリーウォークの原点は、1982年秋に行われた「黄金を探せ」という角川春樹氏の企画・運営したビッグイベントにありました。

あの年、何があったのか。

いずれ、小説にするネタなので、肩透かしですみませんが、ここでは書けません。お金になるネタなんです。

私たちは、黄金はゲットできませんでしたが、角川春樹氏から、なかなか入手ができなかった、発酵されたばかりの500円銀貨を10枚、いただきました。口止め料でした。

20年くらい前、九段下のフレンチの店で、角川春樹氏の隣のテーブルで食事をしました。たまたま、なんですが、何番目か忘れましたが、若い奥さんと一緒でした。あれだけ、破天荒な企画を進め、世間を騒がせたのですから、何人もの女性と結婚し、別れ、そしてまた恋をするのも、まあ、いいのでは。薬物中毒も、自己責任ということで、私は、そんなものかなぁと思って、観ていました。

さて、ベルタルべに戻ります。角川氏が「黄金を探せ」を世に出す前年、1981年に、ちょっとした事件がありました。スポーツ新聞に「代々木公園で100万円がみつかる」との記事。暗号を解いたら、100万円が埋めてある場所がわかり、そこに行ったら缶に入った100万円があったというのです。

その翌週、「第二弾」が、同じくスポーツ新聞に出ました。暗号文とイラストと、100万円の争奪戦に参加する方法がでていました。暗号の本を2000円(3000円かも)で購入すれば、発見できる確率が高まるとのこと。

私は、その本を書い、研究しました。そして、東十条の飲み屋に行って、高校時代の友人を呼び出し、チームを組んで宝探しに出たのです。

宝のある場所は、東京とは限りません。関東地方にあるということです。ただ、暗号を解いてみると、「哲学堂に埋まる宝あり」という文章ができました。真夜中に、富士通に勤めている友人を呼び、4人で探索に出ました。30mくらい測れるメジャーと方位磁石、穴を掘るシャベルを持った4人組は、哲学堂のグランド周辺にある照明塔を起点として、掘る位置を決めました。夢中で掘っていると、見回りの警察官が二人、立っていました。

「何をしているんですか?」

「死体を埋めているわけじゃありません。宝物を探しているのです」

「こんなところを、掘ってはダメでしょう」

「確かに。ご説明しましょう」

私は、交番まで同行し、スポーツ新聞や暗号ブックを見せて、

「これは、実際にある街を使ったゲームなんです」

と説明をしました。当時の警察は、けっこう話がわかり、

「それは楽しそうですね。穴を掘ってもいいですが、なるべく元通りに埋め直しておいてください」

朝が来ました。

とうとう、100万円は出てきませんでした。

それから15年後、私は、このゲームの仕掛け人と仕事をすることになります。ビックリしました。

「本を売るためのプロモーションだった」

とのこと。私は、すべてヤラセだと思っていましたが、最初の100万円はヤラセだったけれど、2回目の暗号問題は、

「群馬県の、とある観光地(伊香保)に隠したが、誰も発見できず、回収した」

ということを聞きました。

そんなことがあった後の、「黄金を探せ」だったのです。

謎解きクロス開発物語<8>

謎解きクロスの原点をさかのぼれば、1982年、角川春樹氏が大藪春彦を担ぎ出して謎解きを仕掛けた「黄金を探せ!」にたどり着きます。

たぶん、秋。新500円銀貨が発行されるというタイミングでした。朝日新聞の全面を使って「黄金を探せ!」という告知がなされました。

そこには、暗号が出ています。記憶もうすれているので、ちょっと端折りますが、暗号を解くと「ベルタルべ」となります。このベルタルべは、シンブンシのような「回文」となっていました。

葉書に「ベルタルべ」と書いて角川書店の事務局に送ると、「黄金を探せ」というイベントへの招待状が来ました。ある日曜日、10時に山手線に乗りなさいという指示。

仲間を募って、探索の準備をして乗り込むと、ラジオの周波数が、中刷り広告に記してあります。それに合わせると、ラジオの広告。それをヒントにして、解答を「大井競馬場」と解いた私たち4人は、ちょうど目黒あたりにいたので、品川に出て、京浜東北で大井競馬場駅で降りました。

まだ、50人くらいしか集まっていませんでした。そこで問題を受け取り、都会の街を、地図を読み解き、暗号を読み解いて歩きます。

街歩きをしながら、ヒントポイントにたどり着き、そこでヒントをゲットして、謎解きをして、次に進む。そうです。謎解きクロスによるミステリーウォークと同じ仕掛けを、角川春樹氏のチームが、1982年に、すでに実現していたのです。

まず、大きな暗号文を解き、それから10カ所くらい歩いて、細かい暗号を解きます。すると、新宿にできたばかりのアルタ前に、15時に集まれという解答でした。あとでわかったのですが、大井町競馬場で問題を受け取った人が10万人。そのうち、謎解きをしてアルタ前に集まったのが3万人。もちろん、新宿は東口のみならず、西口も、黄金を求める豆探偵であふれていました。

嫌な予感がしました。たぶん、アルタ前は黒山の人だかり。ヒントは、大きなビジョンから出されるに決まっていますが、それを群衆の中で観ていては、次のリアクションがとれません。きっと。

そこで、ヤマを張りました。理由はわからないけれど、電車に乗ることになるから、なるべく改札口の近くにいたほうが有利です。アルタのビジョンが観られる位置に陣取り、双眼鏡をのぞきながら、15時を待ちました。

と、60秒くらいのCMが流れます。私が目視した内容を、仲間が必死に書き取ります。すぐに謎は解けません。しかし私は「小田急線だ」と気づき、仲間三人に声をかけました。「走るぞ。ついてきて!」

小田急線の急行に飛び乗り、社内で、アルタで提示された暗号を解きました。とある駅で降りると、バスが停まっていました。すでに1台めのバスは、出てしまったとの説明がありました。バスには、ぎゅうぎゅうにつまって、100人くらい乗れるようです。整理券を受け取って、バスに乗りました。たしか、120番くらいだったと思います。

このときも、嫌な予感がしました。私たちは、他の誰よりも早く、小田急線に乗り込んだはずです。しかも、急行でした。私たちよりも早く着く電車はありません。それなのに、すでに100人も、黄金を探せというイベント会場に向かっているというのです。

とっても嫌な予感がしました。

バスが、もう一台、やってきました。ということは、300人で、2000万円の黄金の争奪戦が始まるのです。

イベント会場に行くと、テレビで見知っている、あの角川春樹氏が、待っていました。そこで、報告を受けました。角川氏は、マイクを取って、こんなことを語りました。

「みなさん、おめでとう。今、みなさんがたどり着いた駅には、3万人の参加者が集まって、パニックになっています。彼らには、もう黄金を探す権利がありません。黄金は、100万円を20本用意して、あの竹藪の敷地にかくしてあります。これから、ここに集まってきた300人で、黄金の争奪戦を行ないます。そこで、お願いです。本来、あの竹藪には20本の金の延べ棒が埋まっていましたが、そのうち2本を、今、小田急線の駅に集まってパニックを起こしているみなさんへの、敗者復活戦の賞品として使わせてください。いいですね」

そうしないと、パニックが収まらないのでしょう。私たちは、これから始まる金の延べ棒の争奪戦のことでアタマがいっぱいで、誰も、文句をいうこともなく、次の指示を待ちました。

私の近くにいたグループは、金属探知機を持参していました。金の延べ棒を、その道具で発見しようというのです。角川氏は、こういいました。

「さて、ルールを説明しましょう。竹藪には、整理番号順に、入ってもらいます。すなわち、番号の早いほうが有利です。また、ここには300人が集まっていますが、100人ずつ、制限時間20分で、探してもらいます。それぞれの100人に対して、6本の金の延べ棒が割り振られます。6本、すべて発見されたら、その100人は終了となり、次の100人に、竹藪に入ってもらいます」

やっぱり。金属探知機をもってくるべきだったか、と考えていたときに、角川氏は、こういいました。

「ところで、100万円の金の延べ棒ですが、さすがに、本物を竹藪に隠すわけにはいきません。そこで、同じ大きさ、形の、木でできた棒切れを隠します。それを見つけてください。あとで、金の延べ棒と交換します」

そうです。金属探知機が使えなかったのです。あちこちで、落胆の声。でも、それは、竹藪の中に入っていく、最初の100人の怒号でかきけされました。なぜかしら、黄金を探しに竹藪に入った参加者たちは、「オー!」という叫び声をあげて走りまわっていたのです。

そこで、私が目撃したものは、本当に、驚くべきことでした。

それは、あまりにも凄い出来事だったことが理由かは定かではありませんが、今では、誰も伝承していません。ネットにも、何の痕跡も残っていないのです。

生き証人は、ここにいます。

次回、私が目撃したドラマについて、ご紹介しましょう。

 

 

 

 

ミステリーツアーの広域展開

謎解きクロスによるミステリーウォークは、鉄道を活用して、広域展開が可能です。それは、目黒区で展開してもらった、のんびりイベント散歩で実証しています。

のんびりイベント散歩では、同時期に、6地域でミステリーウォークを実施しました。各地域の商店街では、運営の問題がありますから、週末の1日しかミステリーウォークを実施できません。しかし、企画としては、例えば学芸大学駅を拠点として広域展開をしながら、2カ月間、ミステリーツアーを実施することもできます。

さらに、あちこちから、参加者を募集して、大掛かりなイベントにすることも可能です。たとえば、昔、角川春樹さんが企画したように。

それは、私のミステリーウォークの原点でもあります。

英語バージョンの開発

謎解きクロスの説明をして、一通り理解してもらうと、企画力のある方は、みなさん、英語バージョンは作れませんか?と、質問されます。

元々、クロスワードパズルは英語から始まったものですから、理論的には、英語バージョンは可能です。はい。

でも、英語が苦手な私にとって、まずは日本語。日本で100万人のファンができたら、英語バージョンを作ってみようという感覚でいました。

ところが、時代は急速に変化しています。日本においても、4000万人のインバウンド対応を模索するなかで、地域の街をあげて、おもてなしをする時代に、外国人が日本の商店街で、楽しく歩ける謎解きクロス、ミステリーウォークは、あったらいいな、という時代に近づいていました。