謎解きクロスのファンのみなさん、GWはいかがお過ごしですか。
福島県の新甲子温泉にある甲子高原フジヤホテルにて、地域活性の達人たちで、ホテル再生事業のコンセプトづくりをするワークショップに参加させていただきました。
とっても楽しく、興味深いワークショップ。ここから、新生フジヤホテルの新しい歴史がスタートする、そんな思いを強くした二日間でした。プロデュースしてくれた東急電鉄のTさん、そして宿泊させてくれたオーナーに感謝いたします。
で、例のごとく、そこでも私は「謎解きクロス」のトップ営業マンとして、みなさんに紹介させていただきました。
そして、約20名のプロのみなさんに、ちょっとした余興として、2016年秋に行われた「信州上田 謎解きウォーク」と同じ問題とヒントを、甲子高原フジヤホテルのロビースペースで展開させてもらったのです。
ありがとうございました!
その結果を少し書きます。
地域活性化を進めている現役プロデューサーのみなさんのうち、関心を示してくれた人が10名。ただ、実際に謎解きまでしてくれた人が3名。その内訳は、建築家と漫画家は女性、一人は著名なビジネス作家の男性です。
ご参加、ありがとうございました。
その他の人は、目の前に広がっている謎解きの空間よりも、今いる素晴らしい環境と、素晴らしい人たちとの会話と、これから打ち出す新生フジヤホテルのコンセプト開発に夢中で、謎解きをする人はいませんでした。
ちょっと残念でもあり、まあ、そうだろうなぁという気持ちもありました。
で、ちょっと迷走してみました。
謎解きをしてみたい、パズルを解いてみたいという欲求は、私にとっては「当たり前」のものなんですが、地域をよくしたいという思いにあふれたみなさんの2割程度しか、関心はなかった。この数字をどうみるかで、今後の展開がきまってきます。
この数字は、たぶん、一般的な数字なんだと思います。
謎解きクロスという世界は、面白い、興味がある人には深く入り込めますが、そうでない人にとっては「なにそれ」の世界なのでしょう。
例えば昨年、10000②の人が街歩きのミステリーウォークを楽しんでくれました。私は、ミステリーウォークに参加されたみなさんの後ろをついていき、みなさんが謎解きクロスを見て楽しんでいる状況に感動していたわけですが、その人々は、そもそも謎解きに興味がある人だったんですね。
一般のみなさんは、ミステリーにもクロスワードパズルにも、謎解きにも興味はないのです。そのことを前提に、マーケティングを考えたほうがいいのですね。
謎解きクロスは、特別な人たちが楽しむゲームなんです。
ですから、これはひろくマスとしてPRしても、ひっかかりは少ない。特別なターゲットが集まる場に、PRすべきなんです。そして、2割という数字は、かなり高いのです。きっと。
かつて、有栖川有栖さんが、こう言ってました。
「ミステリー小説を書くときに、本を読む人のうち、9割が面白いといってくれる内容ではなく、9割が関心を示さなくても、1割がものすごく興味をもってくれる内容にしたい」
私の勧めている謎解きクロスも、同じような気がしています。
本を読まない人に、謎解きクロスの魅力を伝え、ミステリー小説を手渡しても、それはスル―してしまうだけ。本を読み、なかでもミステリーが好きで、その理由がホラー的な要素ではなく「謎解き」にあるというみなさんが、ターゲットなのです。
そんな迷走のなかで、ホテルですすめる謎解きクロス。ちょっと考えています。オペレーションが大変なのですね。オペレーションが必要ない、ミステリーウォークができるといいのです。
まず、問題は「無人のスペース」に置いてあるだけ。ヒントは、ホテルの中に何ヶ所か「謎解きクロス」が掲示されている。ただ、それだけでは解けません。その他に、何ヶ所か「謎解きクロス」ではない「言葉」が、現地に行くとわかるしかけ。
それを組み合わせて問題にすれば、ホテルに戻って、「謎解きクロス」と「現場の言葉」のミックスで謎解きが自動的にできるという仕掛け。
そんなことを考える、いい環境の新甲子温泉。これから、通うことになりそうです。