どこで利益を得るのか

謎解きクロスは、登録された商標です。

ただ、それは権利ビジネスをするためのものではありません。むしろ逆で、どんどん、みなさんに使ってほしい。決して、訴えることはしません。私が、謎解きクロスを商標登録して守ったのは、普及するときに、誰かから「それは使えない」と指摘される事態を避けるためです。

そこまで説明すると、「では、どこで利益を得るのか」と聞かれます。持続可能なビジネスにしなければ、謎解きクロスも、それで進めるミステリーウォークも、決して普及していきません。

一般的に、商店街にはお金がないので、補助金などが潤沢に使える場合は別として、謎解きクロスに資本投下をしてくれる、そんな夢のようなことは起きません。

もし、謎解きクロスの作品で「売上」になり、利益になるとしたら、それは「原稿料」の形になります。

謎解きクロスは商標ですが、それで作られたミステリー小説は、著作権で守られています。著作権があるということは、創作物ですので、作品として原稿料(印税)をいただくことができます。

そこが、私の勧めるべきビジネスモデルなんです。

これは、10年前から、決めていました。原稿料をいただける場合に、私は、ミステリーウォークを実施します。

どこで利益を得るか。その一点しかありません。それ以外ところは、私は、それぞれの作家や、プロデューサーのみなさんが、別の項目で売上をつくり、利益を得ていただきたい。

先日、あるプロデューサーの方から「廣川さん、ミステリーウォークを10万円や20万円で受注してはだめ。少なくとも100万円はとらないと」とご指導いただきました。

トータルでは、そうかもしれません。

でも、それは私がする仕事ではありません。私は、原稿料をいただくために、地域に足を運び、取材し、そして謎解きクロスという作品を書くのです。

その結果、みんなが待ちにある謎に目を向け、街歩きが好きになり、ひいては、この世界が「案外、捨てたものではない」と、生きるに値する世界だと、自ら気づいてくれることが、私のミッションです。

世界は、謎でみちている。そしてその謎は、きっと解ける。楽しく解ける。そんな場所を、たくさんつくりたいなぁ、と思っています。

いよいよ、都心で、謎解きクロスが始まります。「あ!」と驚く仕掛けで、その謎解きは進んでいきます。その仕事を受注するとき、私は、相応の原稿料をいただき、自分の責任で、地域のみなさんに取材し、地域の魅力を肌で感じられるように、待ちを歩き、頼まれもしないのに、何度も何度も、飲食店に入り、飲んで食べ、話、そして町を彷徨します。

現場に即した、歩いて感じられることを重視したミステリー。それが私のつくる作品です。

 

 

台風の目になりたい

最近は、あまり耳にしませんが、かつて「番狂わせ」をするかもしれない個人やチームを指して「これは台風の目になるかも」という話を、よく聞いた気がします。

最近、耳にしないのは「台風で災害に遭った人たちの気持ちを逆なでする」として、炎上するからかもしれません。

今、ネットの世界では炎上ばやり。日常生活で怒りが満ちているのでしょうか。ともかく「そんなことで?」という内容でも、私たちは怒ります。私も、待ちを歩いていると怒ることは一度や二度ではありません。何をしても、人が多いので「あれ?」という人たちがいます。一人でも変な人はいますが、ちょっと数が増えると、とたんに豹変することがあります。

たとえば、二人か、せいぜい三人しか通れない歩道を、スポーツバッグを下げた若者たちが、列をなしてやってきます。そんなとき、みなさんはどうしますか?

自然に、道を譲るのがエチケットのような気がしていましたが、50人くらいの集団が歩いてくると、立ち止まり、道のわきに出て通り過ぎるのを待つのが、ふつうのようです。

でも、昔の人間の私は、体力がなくてケンカが弱いにもかかわらず「大名行列じゃあるまいに」と怒り、そのまま前に歩いていきます。すると、恐ろしいことに「話に夢中で前をみていない者」や「スマホに夢中で前をみてない者」が多数派。

当然、ぶつかります。私は、そういうときには必ず膝が出ます。手を出すわけにはいかないので、膝を挙げて腰のあたりを弾き飛ばします。当然、何人か、倒れます。そしてようやく、何が起きたか気が付くのです。ぶつかるまで、気が付かないなんて、おかしいですよね。

私に、再び怒りがこみ上げてきます。

あ、もちろん相手が女性の場合は、そんことはしません。車道に出て、対向車を停めるか、大きく蛇行してもらって、しのぎます。

でも、怒りは収まりません。

そういうことが、最近、とくに増えている気がしています。そして、私の怒りが伝わると、みんな「すみません」と謝るのかと思ったら、何か不思議な生物でも見るように、驚いた顔で起き上がり、さっさと逃げていきます。その後ろに列を作っていた若者たちも、さすがに気づくのでしょう。無言で、なんとなく2列が1列になります。私が歩いている間だけですが。

つい最近、駅のホームでのこと。カギのついたキーホルダーのようなものを、高校生が落としました。気づかずに(そう見えました)友だちと話しています。友だちも、気づかなかったようです。

拾って、「落としたよ」と渡してあげたのですが、顔に何の変化もなく、ただ、受け取ってポケットにしまいました。

まあ、ありがとうございますと、喜んでくれると創造していた私が、甘ちゃんでした。

今まで、電車の中でスマホを落とす人がいて、何十台と、ひろってあげました。お礼を言われたことは、本当に少ないです。これ、老若男女、そうなんです。拾われたことを、よろこんでいないというのが、顔でわかります。

一体、世間で何が起きているのでしょうか。

何が、私たちを、つまらない人生に引き込んでいるのでしょう。道を歩いていて、ぶつかりそうになったら互いに避ける。ぶつかったら、互いに謝る。落とし物をしたら拾うし、拾われたら感謝する。

そうすることが当たり前の車かいのほうが、私は居心地がいいし、楽しいのですが、「かかわりになりたくない」という人にとってみたら、拾ってくれる人も、さわりたくない相手なのでしょうか。

そんな、うっぷんだらけの現実社会に対して、たとえばメイド喫茶にいけば、何でもかんでも尽してくれるし、キャバクラに行けば、つまらないおしゃべりにも、よろこんでくれる。

そして、そこにお金が介在する。

一体、誰が、そんな社会を目指したのでしょう。

というわけで、小さな怒りが連なって、大きな怒りを忘れるようになっていると、私はみているのですが、どうでしょう。

ところで、台風の目になりたい、と思った私は今、謎解きクロスを全国区に広げようと必死であがいています。なので、台風に備えているみなさんには、ちょっと申し訳ないのですが、台風が来ていることが、実は、とてもうれしい。

これは、散歩しながら、思ったことです。

謎解きクロスは、ミステリー界の台風の目になるかもしれない。今、本気で、そんなことを考えています。

 

 

インバウンドも謎解きの時代に

昨夜、JTBの大谷さんと、北千住で一杯。二杯。三杯。そのあとは忘れましたが、楽しく旧交を温めさせていただきました。

大谷さんは、謎解きクロスの「最初にアイデアをくれた人」として歴史に残っている方です。

2009年、千葉県でミステリーウォークを展開しようと、大谷さんとJR大原駅に向かう外房線の車内で、打ち合わせ。そのとき彼が

「ぼくは、クロスワードが大好きなんだけど、謎解きの問題をクロスワードでやってくれませんか?」

といいます。私は、難題が大好きなので、ひとまず

「それ、面白いですね。できると思います。考えてみます」

と応えました。その数週間後、勝浦で初めて「クロスワードパズル」の暗号を解くミステリーウォークが行われ、180名くらいのみなさんが楽しんでくれました。

ちょうど、チリの地震で津波が勝浦まで押し寄せた時。翌年に東日本大震災があることを、まだ知らなかった私は、生れて初めて、川の水位が1メートルほど減ったあとで、3メートルほど高まって、川からあふれそうになる「津波」を観ました。

地元の古老によると、50年前にあった津波は、川の堤防を超え、水の高さは2階近くまでいったとのこと。

1年後、銚子の旭市(旧飯岡)で同じような波が来て、海に近い一軒家が100棟近く、海にもっていかれたのですが、その痕跡を確認。私が、財団の仕事で忠鉢先生に会いにいったときに打ち合わせをした喫茶店は、幸いなことに一階部分の天井近くまでの浸水ですみ、建物をもっていかれることはありませんでした。

そのとき、私は勝浦で、津波を観に行った行為を恥じ、すぐ高台に逃げなければいけなかったと反省していたのです。こういうことがなければ、自分だけ大丈夫、せっかくなら観たいと思ってしまうのですね。

そう、いずれも東日本大震災前の出来事。日本の社会は、東日本大震災の後で大きく様変わりしたわけですが、私が大谷さんに謎解きクロスにつながるアイデアをいただいたのは、2009年だったのです。

あ、昨夜。北千住に私は、2006年に深谷に向かう高崎線の中で「探偵@ホームズの事件簿」の企画書を書き、ミステリー作家の故・伊井圭さんに見せていました。そのときの企画書が廃棄資料の山から出てきたので、廃棄せず、大谷さんに見せたいと、もってきたのでした。

私は、少なくとも2006年冬の段階で、自分が深谷宿ミステリーツアーを受け継ぐこと、いずれICTを駆使した展開で、謎解きをして、「探偵@ホームズの事件簿」を書きあげることを(まだまだ道半ばですが)夢見ていたのです。

そんな大谷さんが、今度は、こんな話をしました。

「インバウンド、とりわけ中国人が楽しめる謎解きクロスを考えてください」と。

中国語は、私にはわかりません。でも、中国語が書けて、日本語がわかる人はたくさんいるので、一緒につくればいいというのです。

インバウンドについては、一昨年の3月に、神奈川県の黒岩知事に謎解くクロスによるミステリーウォークを提案させてもらったとき、

「インバウンドはできないの?」

と指摘され、英語版の謎解きクロス5×5のアルファベットのインデックスを、3日かけて作り上げたことがありました。

その後、元講談社の敏腕編集長だった和泉さんからも、同じ指摘をいただきました。大谷さんで、3人目。

私の直観では、プロデューサーが3人も「インバウンドに向け謎解きはイケル」と指摘したのですから、いけます。

英語の次は、中国語?

中国語を書ける日本人、ないし日本語にも詳しい中国人の友人を探して、企画を詰めなければ。大谷さんによると

「インバウンドで謎解きができるのは、あと2年くらい」

だということです。急いで、行かなくちゃ。

 

パッケージ化して提供できないかなぁ

みなさん、こんにちは。いよいよ8月。厳しい残暑、お見舞い申し上げます。

地域活性化には、2通りの予算立てがあります。たぶん。一つは、補助金がおりてきて、それを活用するものです。でも、いろいろ、不自由な一面もあります。そもそも、全額というのはなく、3分の2ないし半分は、やっぱり、どこかからお金をみつけてこなければなりません。

現実問題として、地域の商店街、商工会議所には、当然ながら「予算」はありません。それでも、地域を元気にするためには、何かを進めていかなければなりません。

そのひとつの仕掛けが「サイモンズカード」であることは、すでに何度か、ふれてきましたし、私が地域活性化を進めるときには、課なら術、セットとしてサイモンズカードの仕掛けをご紹介します。残念ながら、まだ一度も、宇井行に成功したことはないのですが。

で、補助金をあてにしないで、なおかつ効果的な地域活性化ができないものか。そのとき、使える金額の上限は、たぶん20万円~30万円。これならば何とか、やってみようかという商店街、地域がでてくるのではないでしょうか。

その金額で、何かを成し遂げるには、たとえば「賞品」や「参加賞」は寄付してもらう、印刷は商工会議所の予算で「支援していただく」などの裏技が必要になります。

で、純粋に「交通費・宿泊費」で10万円。

「企画・取材・原稿料・印刷費」で10万円。

そこに、オプションとしてスマホを使ったAR(拡張現実)の仕掛けを導入して盛り上がることができれば、もう10万円。

この最後のところに、謎解きクロス&COCOARでのコラボがでてきます。もちろん、今はドリーム(夢)のコラボなんですが、そこに電子書籍の発刊を加えると、どうも、実現しそうな気がしているのです。

通常、ARの仕掛けを使うと数百万円。10万円でできるはずがありません。でも、パッケージ化を進めておき、同じ「謎解きクロス&COCOARパッケージ」を使って、そこから謎解きのヒントをゲットするパターンに進めていければ、ランニング・コストは抑えられる。

そうはいっても、イニシャルコストがかかります。

それをどうするか。そこに、クラウドファウンディングないし補助金の投入がありうるのかと。すなわち、電子書籍を含めて、最初につくってしまい、それをうまく活用するというものです。

この発想、この秋のミステリーウォーク・シーズンに企画を進め、いろいろ試してみたいと思っています。

来年、謎解きクロス&COCOARがブームになることを、ぜひぜひ、期待してください。

 

 

 

暑中お見舞い申し上げます

記録的な豪雨で被害を受けたみなさま、心よりお見舞い申し上げます。とともに、記録的な暑さが日常化したこと、身体がなれていないので、大変だと思います。熱中症対策をお願いします!

さて、明日。

あの伝説のミステリーツアーを6年間実施してくれた西小山にて、地域活性化のプロのみなさんにご参集いただき「西小山で飲むかい?」を開催させていただきます。

これは、西小山ミステリーツアーを開催中、ご尽力いただきましたみなさまこれから全国展開するにあたってご支援をいただくみなさまと、西小山という場所で、美味しいものを食べ、「リメンバー西小山」にひたろうというイベントです。

いや、イベントというよりも、ただの飲み会なのですが、ありがたいことに、3ヶ月に一度の割で、集まっていただいています。この飲み会では、いつも、大きな学びを得ています。というのも、みなさん、日々大きな舞台で仕事をされている方ばかりなので、こちらの小さな場での苦労が、笑ってしまうくらい、刺戟を受けることになります。

人生は、刺戟です。刺戟のある人生を、おくりたいと、いつも思っている私。その意味でも、謎解きクロスを普及させることは、日々、大きな刺激になっています。

どうすれば、謎解きクロスが成功するのか。その事業戦略について、いつも貴重なヒントをいただいて帰る私。幸せをかみしめながら、また、ゼロからイチを生み出す、お金にはならないけれど、達成感のある仕事に戻ります。

というわけで、真夏の夜が近づいてきました。ようやく、パソコンに向かって、仕事ができそうです。

みなさまも、暑さ対策として、涼しい時間帯での活動を、ぜひ(でも、クーラーつければいいという話もありますね)

明日の「西小山で飲む会」で、ご参集いただく8名のゲストのみなさんには、謎解きクロス9×9をプレゼントいたします。本サイトのトップに、その問題を提示しておきます。

この秋、都心で大きな一歩が!

謎解きクロスというツールは、AR(拡張現実)のアプリケーションとコラボすることで、全国に波及する、地域活性化のための重要なツールとなりました。

その記念すべき、最初のトライアルが今、東京で始まろうとしています。場所は、まだ公表できません。しかし誰もが知っている、ステキな街。私も、二十歳のころから通い、青春時代を生きた街です。

その街の未来に向かう進化の過程で、謎解きクロス&COCOARの仕掛けは、商店街を地域のテーマパークに替え、その事例を参考にして、パッケージ化された謎解きクロス&COCOARが、全国の街をつなぎ、元気にしていくのです。

都心で、大きな一歩がスタートします。

2003年に深谷宿ミステリーツアーが始まり、その系譜を引き継いで、2008年に伊豆下田でミステリーツアーが動き始めました。その5年後、謎解きクロスが誕生し、2018年に、COCOARというAR(拡張現実)のアプリケーションと融合することで、新たな世界が生まれたことになります。

歴史は今、動き始めました。この秋、きっと素晴らしいツールをもって、全国のみなさんの使ってみたいツールをもって、大きな一歩が始まります。

これまでのご支援に、深く感謝するとともに、お待たせしたこと、深くお詫びいたします。

 

世界が整合性を持ち始めたら、停まる

謎解きクロスは、人間の営みに他なりません。

一見して、AI(人工知能)が得意なJALのような気がしますが、実際、AIでは解くこともできない。作ることは、人間の頭脳の力を借りるなら、きっと得意になる。でも、それをもう一度、問題として与えられても、「逆は必ずしも真ではない」という大原則にのっとり、たぶん解けない。

それが謎解きクロスの構造なのです。

で、先ほどまで感じていたこと。世界は不条理で満ちている。だからこそ、論理的に物事を考え、そこからズレていることと、ズレていないことを区分けしながら、進んでいくのです。

ところで、世界が明確に「わかる」ことは、たぶん、人間を不幸にする。なぜ、そんなことを考えたのか。

だって、世界の構造がわかれば、自分がなぜ、死んでしまうことになるのか、そのメカニズムもよくわかる。

すると、寂しさに襲われ、生きる気力をなくすことになります。だから、知らないほうがいい。

ついにいく

みちとはかねて

ききしかど

昨日今日とは

おもわざりしを

というように「あ、今日だったのか」と気づいたときには、もうあきらめるしかなく、運命に従うのに、一日しかないという緊迫した状況で、迎える死。

それが理想?

謎解きクロスが全国に普及するまでは、世界の整合性については、考えないことにしましょう。

 

パズル作家になります

そのときがやってきました。

12年前、私は数人の作家さんと組み、今までになかった新しいタイプのミステリー小説をつくりたいと、提携関係にありました。ミステリーの世界では、たまに共同作業で作品が生まれることがあります。

元祖は「エラリー・クイーン」でしょうか。謎解きをするのが得意なタイプと、文章の描写が得意なタイプが手を組むことで、これまでになかった作品が生まれることになります。

その後、2006年(12年前)から、私は地域活性化のミステリーツアーの営業活動をスタート。商工会議所のお偉いさんに会って営業し続ける中、2年後の2月、ベネッセから移住交流推進機構に出向していたIさんと、隨園別館で、ちょい遅れの新年会をしていたとき「え? それ、面白い! 移住交流推進機構でプレゼンしませんか」となったのです。

プレゼンするため、10万円を支払って会員になり、100名のみなさんの前で深谷宿ミステリーツアーの仕掛けを全国に波及させたいとプレゼンすると、声をかけてくださったのが、お二人。不思議なご縁で、お二人とも、東急電鉄の方でした。

なかでも熱心だったのが、当時、宣伝部で課長をされていたIさん。その後も、Iさんは伊豆急行や上田電鉄、そして西小山のプロジェクトを推進しているTさん(当時は課長。今は執行役員をされています)もつないでくれました。

そして、石坂さんの指導をあおぎながら、地域を活性化するミステリーツアーは、100万円の助成金をいただき、静岡県と組んで、大井川鉄道ミステリーツアーを実現します。

SLを借り切り、各駅にヒントが掲示され、それを目視しながら、金井駅から終点まで進みます。その後、宿泊できる人は自腹で(近畿ツーリストさんが割引してくれました)寸又峡温泉にいき、そこでまた、謎解きをするミステリーウォークを楽しむ企画です。

助成金は100万円でしたが、もし今、大井川鉄道のSLを貸し切りにして、寸又峡温泉の宿泊をともなうミステリーウォークの企画をしたら、500万円でも難しいと思います。それだけ、楽しさ満載の、素晴らしいイベントになりました。

とともに、2008年から、伊豆下田でミステリーツアーがスタート。昨年、10回目を行ない、持続しています。ミステリーツアーの仕掛けは、地域プロデューサーのみなさんがいてくれる限り、それぞれの地域で、持続可能なビジネスモデルなのです。

そもそも、2003年にスタートした深谷宿ミステリーツアーも、すでに15周年を迎えています。私は、深谷でミステリーツアーを始めたミステリー作家の故・伊井圭さんと、松本で作家活動を続けているSさんと、三人でミステリーを書いて、推理作家協会賞をとるのが、ドリームでした。

あれから10年。謎解きクロスを開発して5年。

おかげさまで、ブレイクの時期を迎えています。そのブレイクの仕掛けの1つに、小説を書ける作家さんとのコラボがあります。私が謎解きクロスの「謎」を提供し、パズル作家になります。そして、そこで使われる「単語」を使って、楽しい小説(ミステリーとは限りません)を書いていただくというコラボ企画です。

私は、このシリーズは、10年間で100作品、累計1000万部が売れるとみています。

そこで得た資金で、私は、全国の悩める商店街に、謎解きクロスの仕掛けを投入したいと思っています。ベーシックなARの仕掛けも入れて、たとえば50万円のパッケージをつくっておき、それを「志」のある地域プロデューサーに、印税を回す形で、無償で提供するのです。

印税があれば、そんなことも可能です。

もちろん、私の作家活動を支える資金にもさせていただきますが、ベストセラーを生み出すのは、読者のみなさんであり、地域のみなさんのご支援があつてのこと。少なくとも3割は、無償提供にまわすことが、私の当初からのミッションに報いる道と思っています。

この10年、私が費やしたタイムチャージは、コンサルフィーに換算すると1億円を超えています。10円の印税で1000万部売れれば、1億円は取り戻せます。3000万円あれば、全国、60ヶ所でミステリーウォークを仕掛けることができます。

それも、これまで支えてくださったみなさまのおかげです。みなさまが住んでおられる待ちの商店街も、ぜひ、立候補してください。

きっと有効的な地域活性化策として、定着することでしょう。

本当に、感謝の気持ちはつきません。これからも、よろしくお願いいたします!

 

AR(拡張現実)事始め

謎解きクロスは、2018年の夏から、新展開に入ります。

謎解きクロスは、地域活性化のために企画するミステリーウォークの「謎解き」部分をスムーズにできるようにして、作るほうも解くほうも「あ、これって謎解きクロス!」と理解し、楽しめるように体系を構築したものです。

特許庁に相談に行ったら、オープンにしていなければ(実用新案よりも強い)特許になった案件と言っていただきました。ただし、『7×7』と『9×9』についてです。さすがに『5×5』は、誰でも思いつくなぁと却下されましたが。

では、特許にならないとして、知的財産としてはどう守るのか。「あなたの作品そのものが著作物なので、謎解きクロスと同じ構造のミステリーなり小説なりの『著作物』をつくると、当然ながら著作権法に違反するので、真似はできないとのことでした。

もちろん、私は謎解きクロスそのもので、大儲けしようとは考えていません。商標登録をしたのも、誰かに使用を止められないように守っただけで、ちゃんと私に許可をとっていただければ、普及を優先するため、地域活性化の目的を達成するため、喜んで使用許諾をすることになります。

謎解きクロスは、廣川州伸が生まれなければ存在しなかったアイデアだが、今では日本全国に波及している、という事実が重要なのです。

 

 

で、そんな謎解きクロスですが、スターティアラボ社さんが「発見」してくださり、彼らが進めているAR(拡張現実)のプラットフォーム、アプリケーションとともに、全国の地域活性化のために、コラボしようと提案してくれたのです。

「あ、いよいよなんだ」

それが私の第一印象。スターティアラボ社が、謎解きクロスを使って、街を刺激し、街歩きをうながし、そして街歩きが大好きなみなさんに、地域の魅力を引き出すコンテンツをつくる。そのときに、ARと謎解きクロスがコラボすることで、これまで課題となっていた「地域で運営する人の手間が大変」というボトルネックを、きっと解消してくれる。

だって、スターティアラボ社のAR(拡張現実)のAP(アプリケーション)は秀逸で、すでに多くの企業が採用し、地域イベントでも活用されているから。

そこに、新たな謎解きクロスのコンテンツが加わることで、さらにわくわく、楽しめるコンテンツが誕生することでしょう。

記者会見したいくらい、ステキなコラボです。

謎解きクロスの欠点は、廣川州伸が単独で進めていた点。普及のスピードが、ものすごく遅いのです。そこが、すでにインフラもAPもできているスターティアラボ社と、一緒に仕事をさせていただくことで、地域活性化の夢は、大きく広がり、いよいよ全国で、元気になる街が増えるという好循環が始まることになります。

これまで、単独で進めてきた謎解きクロス。まだ海のものとも山のものともわからなかった謎解きクロスを採用し、活用してくれたみなさんに、深く感謝いたします。

この夏、そして秋。謎解きクロス&拡張現実で、地域は輝きます。ご期待ください。

 

新天地に向かいます

いよいよ、始まります。

謎解きクロスによるミステリーウォークは、とっても、とってもアナログの世界でした。だって、作者の私が、典型的なアナログ人間だから。デジタルの恩恵は享受しながら、いつもいつも、アナログ的な感性で生きてきました。

世界は、謎でみちている。謎解きは、文脈を発見すること。その文脈こそ、アナログ人間の神髄なのです。このホームページをみて、トップページに文章があるだけで「あ、このサイトは、ダメですね。今の若い人は、誰も文章を横ませんから。せめてツイッターの文字数にしてくれなければ。できれば、難しい内容は、ビデオで説明してください」という貴重なアドバイスをもらったりします。

でも、私は、そんな世界に生きているわけではありません。文章が好きな人、クロスワードパズルが好きな人、文脈を読み取るのが好きな人、簡単にわかる、直観だけで生きているAIのような人ではなく(みなさん、あまり知らないのですがAIは、論理的な推論が苦手で、統計的な推論にたよっているのですが)ちゃんと、ものごとの裏にある「謎」を解明したい衝動にかられる人を、ターム゜っとにしています。

本なんて、読まないという人は、そもそも、クロスワードパズルはしないでしょう。ミステリー小説が長手な人に、いくらアガサクリスティの素晴らしさを説いても、「何のこっちゃ」ということになります。

謎解きクロスによる街歩きも、そもそも「ひらがな」を知らない人には「南のこっちゃ」でした、パンフレットの案内を読みたくない人には、無縁な世界なのです。

それは、それで仕方のないこと。私は、すべての人に、謎解きクロスを楽しんでほしいとは思っていません。かついっても別に資格が必要なわけでもありません。ふつうに、日本語の本を読んで、楽しいなぁと思う人が、母集団。だから、ときどき「あ、本は要りません。パズルだけ、つくって」ということもありますが、それは、私の仕事ではありません。

世界は、いろいろな謎でできています。その謎を知るために、たとえばドラマとか映画とかを観る。それはそれで、貴重な体験です。でも、私がターゲットにしてきたのは、「本を読む人々」だったのです。

ところが。本当に、ところが、なのです。

最近、ステキな出逢いがありました。それはAR(拡張現実)との出逢いになります。

謎解きクロスと、ARが融合する可能性がでてきました。これは、スゴイことです。世界が、変わります。街歩きの形が、変わります。私のしてきたミステリーウォークの仕掛けが、大きく変わるチャンスがきています。とともに、実は、私の描く謎解きクロスのミステリー勝勢も、いよいよ、現実社会とコラボした、誰も書かなかった世界に進み始めていることになります。

スゴイ。だって、私の描いた謎解きクロスのミステリー小説を持って街を歩くと、スマホに、さまざまなヒントが、画像や文章や動画、アニメなどで提示されるのですから。

そのことについては、もう少ししたら、しっかり書きましょう。